【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,947.10  ▼482.78 (12/5)
NASDAQ: 11,239.94  ▼221.56 (12/5)

1.概況

米国市場は先週末の米雇用統計に続いて米ISM非製造業景況感指数も市場予想を上回ったことで長期金利が上昇し、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するとの懸念が強まり下落となりました。94ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に390ドル安近くまで下落した後一旦下げ渋りましたが、午後に入って再び下げ幅を広げ取引終盤に583ドル安まで下落すると結局482ドル安の33,947ドルで取引を終え反落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も221ポイント安の11,239ポイントと続落となっています。

2.経済指標等

11月の米ISM非製造業景況感指数は56.5と前月から上昇し低下を見込んでいた市場予想を上回りました。10月の米製造業受注も前月比1.0%増となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも一般消費財・サービスとエネルギーが3%近く下落したほか、金融も2%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はボーイング(BA)を除く29銘柄が下げました。そのなかでも傘下のスラック・テクノロジーズの最高経営責任者(CEO)の退任が伝わったセールスフォース(CRM)が7%を超える下落となったほか、ウォルト・ディズニー(DIS)も3%以上下げました。

また、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)とJPモルガン・チェース(JPM)も3%近く下落し、シェブロン(CVX)とホーム・デポ(HD)、ゴールドマン・サックス(GS)、ナイキ(NKE)も2%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が安く、テスラ(TSLA)が中国の上海工場での生産縮小を計画していると伝わったことで6%を上回る下落となり、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も3%以上下げました。ネットフリックス(NFLX)も2%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.08%高い3.57%となりました。ドル円は136円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が75日移動平均線(昨日時点で27,363円)を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)