【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  33,700.28   ▼45.41  ( 11/21 )
NASDAQ:  11,024.51   ▼121.55  ( 11/21 )

1.概況

米国市場は中国での新型コロナウイルスの感染拡大を受けて石油株やハイテク株の一角が売られたことで反落となりました。14ドル高でスタートしたダウ平均は直後に118ドル高まで上昇した後上げ幅を縮めるとまもなくしてマイナスに転じ昼過ぎに185ドル安まで下落しましたが、売り一巡後に持ち直すとプラスに転じました。

しかし、60ドル高程度で伸び悩むと引けにかけて再びマイナスとなり結局45ドル安の33,700ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も121ポイント安の11,024ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品や不動産、公益事業などの7業種が上げ、生活必需品は1%近く上昇しました。一方で4業種が下げ、一般消費財・サービスとエネルギー、情報技術が1%以上下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルト・ディズニー(DIS)が2020年まで長く最高経営責任者(CEO)を務めたボブ・アイガー氏の復帰を発表したことで業績改善を期待した買いが入り6%以上上げたほか、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も2%を超える上昇となりました。一方で投資判断の引き下げを受けてインテル(INTC)が3%余り下げ、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とアップル(AAPL)、セールスフォース(CRM)、ビザ(V)も2%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では新型コロナウイルスの感染拡大で中国での生産や販売に悪影響が出るとの懸念からテスラ(TSLA)が7%近く下げました。また、他の主力ハイテク株も軟調でフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)とグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も2%近く下落しています。さらに半導体株も安くクアルコム(QCOM)が3%近く下げ、マイクロン・テクノロジー(MU)とウエスタンデジタル(WDC)も2%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い3.82%となりました。ドル円は円安に振れ142円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でダウ平均が小幅な下落に止まったことから堅調なスタートが予想されます。こうしたなか明日が休場で様子見となりやすいなかで日経平均が節目の28,000円を引けで上回ることができるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)