【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  33,160.83   △333.83  ( 11/8 )
NASDAQ:  10,616.20   △51.68  ( 11/8 )

1.概況

米国市場は米中間選挙の結果が「ねじれ」となり株式市場に逆風となる政策が出にくくなるとの見方による買いが続き3日続伸となりました。107ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに528ドル高まで上昇した後伸び悩むと取引終盤に前日終値近辺まで大きく上げ幅を縮めましたが、マイナスになることなく踏み止まると引けにかけて急速に持ち直し結局333ドル高の33,160ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も51ポイント高の10,616ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスを除く10業種が上げました。そのなかでも素材が1%を超える上昇となったほか、情報技術も1%近く上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)とウォルト・ディズニー(DIS)、シェブロン(CVX)を除く27銘柄が上げました。そのなかでも開発中の肥満治療薬の有効性を示す初期段階の治験データを公表したアムジェン(AMGN)が5%を超える上昇となったほか、ボーイング(BA)も3%近く上げました。アメリカン・エキスプレス(AXP)も2%余り上昇し、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も2%近く上げています。

ダウ平均構成銘柄以外ではクルーズ船のノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)が決算で売上高が市場予想を上回ったことで3%を超える上昇となりました。他のクルーズ船にも買いが波及しロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)が4%以上上げ、カーニバル(CCL)も4%近く上昇しています。また、画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)が対中輸出規制に触れない半導体を開発したと伝わったことで2%余り上げています。

一方で配車サービスのリフト(LYFT)は決算で売上高や利用者数が市場予想に届かなかったことで23%近く下げています。ゲームソフトのテイクツー・インタラクティブ・ソフトウエア(TTWO)も決算で通期の業績見通しを下方修正したことなどから13%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.09%低い4.12%となりました。ドル円は145円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の28,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)