【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  32,827.00   △423.78  ( 11/7 )
NASDAQ:  10,564.52   △89.27  ( 11/7 )

1.概況

米国市場は8日投開票の米中間選挙が大統領の政党と議会の多数党が異なる「ねじれ」となる可能性が高まるなか、企業や富裕層への増税など株式相場の逆風になりやすい法案の成立が難しくなるとの見方から続伸となりました。50ドル高でスタートしたダウ平均は一日を通して上げ幅を広げ取引終盤に492ドル高まで上昇すると結局423ドル高の32,827ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も89ポイント高の10,564ポイントとなっています。

2.経済指標等

9月の米消費者信用残高は前月比249億8000万ドル増に止まり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げコミュニケーション・サービスが2%近く上昇したほか、エネルギーと情報技術、資本財・サービス、ヘルスケアも1%以上上げています。一方で公益事業と一般消費財・サービス、不動産の3業種が下げ、公益事業は2%近く下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。そのなかでもウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が4%余り上げ上昇率トップとなったほか、セールスフォース(CRM)とボーイング(BA)も3%以上上昇しました。また、アムジェン(AMGN)とマイクロソフト(MSFT)も3%近く上げ、ホーム・デポ(HD)も2%以上上げました、一方でナイキ(NKE)とベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、スリーエム(MMM)の3銘柄が下げ、ナイキは2%を超える下落となっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)が大規模な人員削減を計画していると伝わったことで費用削減を期待した買いが入り6%を上回る上昇となりました。取引終了後に決算を発表したリフト(LYFT)は売上高や利用者数が市場予想に届かなかったことから時間外で大幅安となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.06%高い4.21%となりました。ドル円は146円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が75日移動平均線(昨日時点で27,611円)を上回ることができるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)