新たな窓の発生と200日移動平均線を突破できるか2度目の挑戦

前回のコラムでは、下向きの200日移動平均線を上回ることができるかが上昇トレンドを回復するためのカギと解説しましたが、10月6日に200日移動平均線をわずかに下回って終えると、その後4日続落となり、10月13日には26,237円をつけるなど、10月6日の終値から1,000円超下落する展開となりました。

ただ、10月14日に窓をあけて大幅反発した後、翌週の10月17日は反落したものの、上向きの5日移動平均線がサポートになると、10月18日には再び窓をあけて下向きの200日移動平均線に迫って終えています。

今後、200日移動平均線を終値で上回って維持することができるのかが気になるところです。もし、10月6日のように下向きの200日移動平均線に押し返される状態になりますと、グランビルの法則の売りパターンとなってしまいます。そのような中、今回発生した2つの窓を「どの窓」と判断するかによって、今後の展開は変わってくるのではないかと思われます。

なぜなら窓の種類によっては、今回発生した窓を埋める可能性があるからです。では、今回発生した2つの窓はどの種類になるのでしょうか。私は、過去の値幅の範囲内で推移していることから、コモンギャップ(=普通の窓)と考えています。

コモンギャップだとした場合、今後の展開によっては、今回発生した窓や10月に発生して、まだ埋まっていない窓を埋めることも視野に入りそうです。

そこで、窓を埋めるかどうかの判断材料になると考えられるのが200日移動平均線です。仮に200日移動平均線を上回って維持するようですと、200日移動平均線の上に位置している75日移動平均線に接近したり、上回ったりすることが期待される反面、200日移動平均線に押し返された場合、グランビルの法則の売りパターンが継続していると考える必要があるのではないでしょうか。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤い丸=埋まっていない窓、青い丸=埋まった窓

10月に発生した窓を埋めるのか注目

このような状況から、仮に200日移動平均線に押し返されて戻せないようですと、上向きの5日移動平均線に接近したり、下回ったりすることが考えられ、売買タイミングには注意する必要があると思われます。

また、200日移動平均線に押し返された場合、下げ止まりの目途と考えられるのが10月に発生し、埋まっていない窓の水準です。そうなりますと、10月3日と4日の間にあけた窓を埋める水準(26,200円前後)まで下落することが考えられ、下降トレンドが続くことになるのではないかと思われます。

さらに、10月3日と4日の間にあけた窓を埋めた後に、戻せない状態が続いてしまいますと、3月15日と16日の間にあけた窓を埋めることも視野に入ってきます。200日移動平均線に押し返されて、グランビルの法則の売りパターンが継続している間は、売買タイミングを慎重に計り、損失の発生や拡大に注意したいところです。