【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 31,135.09 △30.12 (9/14)
NASDAQ: 11,719.68 △86.10 (9/14)
1.概況
米国市場は前日にダウ平均が今年最大の下げとなるなど大きく下げた反動で反発となりました。36ドル高でスタートしたダウ平均は朝方にマイナスとなる場面もありましたが、まもなくして買いが優勢になると昼前に171ドル高まで上昇するなどプラス圏での推移が続きました。取引終盤にはマイナスとなり一時219ドル安まで下落する場面もありましたが、引けにかけて急速に戻すと結局30ドル高の31,135ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も86ポイント高の11,719ポイントとなっています。
2.経済指標等
8月の米卸売物価指数(PPI)は前年同月比8.7%上昇となりました。伸びは7月の9.8%から鈍化し市場予想も下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が上げ、エネルギーが3%近く上昇したほか、一般消費財・サービスも1%以上上げています。一方で5業種が下げ、不動産と素材が1%を超える下落となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではシェブロン(CVX)とジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が2%以上上げたほか、メルク(MRK)とセールスフォース(CRM)、ボーイング(BA)、ナイキ(NKE)も1%を超える上昇となりました。一方でハネウェル・インターナショナル(HON)とスリーエム(MMM)が2%を上回る下落となり、ダウ(DOW)とベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も1%以上下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、広告付きプランの契約者数が2023年7-9月期までに世界で約4000万人に達する見通しと伝わったことで動画配信のネットフリックス(NFLX)が2%を超える上昇となりました。スターバックス(SBUX)も成長戦略と収益見通しの引き上げを発表したことで5%以上上げています。バイオ製薬のモデルナ(MRNA)も新型コロナウイルスワクチンの供給で中国政府と協議したと伝わったことで6%余り上昇しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い3.40%となりました。ドル円は143円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が反発したことや昨日に大きく下げた反動もあり上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の28,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)