【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 31,581.28  △435.98 (9/7)
NASDAQ: 11,791.90  △246.99 (9/7)

1.概況

米国市場は長期金利の低下を好感した買いが入り大幅反発となりました。ほぼ横ばいでスタートしたダウ平均は直後に50ドル安まで下落しましたが、下げ渋ると持ち直しその後は一日を通して上げ幅を大きく広げる展開となりました。取引終盤に499ドル高まで上昇したダウ平均は結局435ドル高の31,581ドルで取引を終え3日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も246ポイント高の11,791ポイントと8日ぶりに反発しています。

2.経済指標等

7月の米貿易収支の赤字額は前月比12.6%減の706億5000万ドルとなりました。また、米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米連邦準備理事会(FRB)は7月以降の経済活動について全体として横ばいだったとし、前回の緩やかなペースで拡大したから評価を引き下げています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち10業種が上げ、公益事業と一般消費財・サービスが3%を超える上昇となり、素材とコミュニケーション・サービス、金融も2%以上上げています。一方でエネルギーが1%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中28銘柄が上げました。そのなかでもスリーエム(MMM)とナイキ(NKE)が3%を超える上昇となったほか、ホーム・デポ(HD)とウォルマート(WMT)、アメリカン・エキスプレス(AXP)、ウォルト・ディズニー(DIS)、ボーイング(BA)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も2%以上上げています。一方でシェブロン(CVX)とベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)の2銘柄が下げ、シェブロンは原油価格の下落を受けて1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が高く、ネットフリックス(NFLX)が5%近く上げ、テスラ(TSLA)も3%を超える上昇となりました。グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)とアマゾン・ドット・コム(AMZN)も2%以上上げています。また、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)が7-9月期の売上高見通しを上方修正したことで5%を超える上昇となりました。アメリカン航空グループ(AAL)やデルタ航空(DAL)にも買いが波及し、アメリカン航空グループが5%余り上げ、デルタ航空も3%を超える上昇となりました。

5.為替・金利等

長期金利は0.09%低い3.26%となりました。ドル円は144円近辺で推移しています。一時は145円近くまで円安が進む場面もありました。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の27,500円を超えて上げ幅を広げそうで、朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)