今週(8月19日~8月25日)の相場動向
相場回顧 BTC:利上げ懸念により下落後、ジャクソンホール会議にかけては方向感に乏しい展開
ビットコインは米当局者のタカ派発言が目立つなか米長期金利の上昇を受けて米国株とともに下落し、一時はBTC=287万円(21,000ドル)を割り込んだ。た。直近で大きく値上がりしていたドージコインも下落した。米8月PMIや米7月新築住宅販売件数が低調となったことで景気後退懸念から再び売りが強まったが、これにより利上げペースが鈍化するとの見方もあり、BTC=287万円(21,000ドル)付近では底堅く推移した。その後、イーサリアム財団がPoS移行となる大型アップデートの日程を公式アナウンスしたことでイーサリアムが再び強い値動きとなり、ビットコインもBTC=300万円(22,000ドル)付近まで連れ高した。しかし、週末にかけて開催されるジャクソンホール会議で、パウエルFRB議長がタカ派姿勢の継続を強調するとの警戒感から上値は重くなった。
来週(8月26日~9月1日)の相場予想
BTCは利上げ加速懸念により売りが強まるも底堅いか、米雇用統計にも注目
金融市場では今日の日本時間午後11時に控えるパウエルFRB議長のジャクソンホール会議での講演に注目が集まっている。次回FOMCに向けて利上げ加速が示唆されれば米国株とともに下落し、無難に通過した場合には安心感から逆に買いが強まるだろう。来週は米8月雇用統計の発表も控えている。インフレの長期化が最も懸念されるなかでは雇用の堅調さがかえって積極的な利上げを後押しする可能性があり、内容を受けて米長期金利がさらに上昇した場合には売りに警戒が必要だろう。
暗号資産市場ではイーサリアムのPoS移行への期待が再び高まっている。公式の発表によればメインネットへの実装は9月6日付近と10日から20日の間の2段階に分けて行われる。金融市場の懸念拡大とともに暗号資産が売られる可能性はあるが、9月にかけてイーサリアムが強い値動きとなった時には、ビットコインは相応に底堅く推移するだろう。ただし、アルトコイン過熱によるドミナンス低下には引き続き注意したい。
直近上値としてBTC=314万円(23,000ドル)、下値としてBTC=287万円(21,000ドル)を意識する。
※1ドル=136.50円で換算(執筆時)