東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は大幅反発となりました。83円高の28,952円でスタートした日経平均は寄り付きをほぼ安値に上げ幅を広げると10時前に284円高の29,153円まで上昇し232円高の29,101円で前場を終えました。250円高の29,119円でスタートした後場の日経平均はさらに上げ幅を広げると引けにかけて一段高となり結局353円高の29,222円で取引を終え高値引けとなっています。こうしたなか新興株も高く東証マザーズ指数も上昇となりました。
2.個別銘柄等
日本製鉄(5401)が一時3.1%高となりました。改修のため停止し再稼働の時期を未定としていた名古屋製鉄所の高炉1基を8月末をめどに再稼働させると発表したことで不透明感が払拭され買いが優勢となりました。東京電力ホールディングス(9501)も3.7%高となりました。原子力規制委員会が柏崎刈羽原子力発電所の6号機と7号機のテロ対策施設の設置計画について新規制基準に適合するとして許可したことで再稼働を期待した買いが入りました。イオンファンタジー(4343)も一時6.8%高となり年初来高値を更新しました。7月公開の映画のミニオンズフィーバーに関連した景品を展開したことなどで7月の既存店売上高が前年同月比で15.8%増と高い伸びとなったことを好感した買いが入りました。
また、投資判断や目標株価の引き上げを受けて買われたのがアシックス(7936)や任天堂(7974)で、アシックスが目標株価の引き上げを受けて4.0%高となり、任天堂も投資判断や目標株価の引き上げを受けて3.1%高となりました。一方でカカクコム(2371)が目標株価の引き下げを受けて一時2.6%安となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は353円高となりました。ウォルマート(WMT)やホーム・デポ(HD)といった米小売り大手の決算が市場予想を上回る増収増益となったことで消費関連株に買いが入り昨日のダウ平均が続伸となったことから買いが優勢となりました。日経平均が節目の29,000円をおよそ7ヶ月ぶりに回復したうえ、TOPIXもおよそ7ヶ月ぶりに節目の2,000ポイントを上回りました。そのため今後の展開に一段と期待が高まりますが、こうしたなかで日経平均は次のターゲットとして1月5日に付けた年初来高値(29,332円)が意識されそうです。
なお、日本時間の21時30分には7月の米小売売上高が発表されるほか、18日の午前3時には7月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公開される予定です。また、17日の米国ではターゲット(TGT)やシスコシステムズ(CSCO)の決算発表が予定されています。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)