【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 32,726.82  ▼85.68 (8/4)
NASDAQ: 12,720.58  △52.42 (8/4)

1.概況

米国市場は翌日に米雇用統計の発表を控え様子見ムードが強まるなか小幅に高安まちまちとなりました。6ドル安でスタートしたダウ平均は朝方にプラスとなる場面もありましたが、16ドル高で上値が押さえられるとその後は引けまで軟調に推移し結局85ドル安の32,726ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も3ポイント安の4,151ポイントとなりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は52ポイント高の12,720ポイントと続伸となっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比6000件増の26万件となり市場予想を上回る悪化となりました。また、6月の米貿易収支の赤字額は前月比6.2%減の796億ドルとなっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスや情報技術、資本財・サービス、コミュニケーション・サービスなどの7業種が上げました。一方でエネルギーや生活必需品などの4業種が下げ、エネルギーは3%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルマート(WMT)が4%近く下げたほか、原油価格の下落を受けてシェブロン(CVX)も3%近く下落しました。また、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も2%近く下げ、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)とインテル(INTC)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、JPモルガン・チェース(JPM)も1%以上下落しています。一方でスリーエム(MMM)が3%を超える上昇となり、ビザ(V)も2%以上上げています。

ダウ平均構成銘柄以外ではアリババ集団(BABA)が2%近く上げました。決算で売上高は上場後初の減収となりましたが市場予想を上回ったことで買いが優勢となりました。暗号資産交換業者のコインベース(COIN)も資産運用最大手のブラックロック(BLK)と暗号資産の取引などで提携すると発表したことで10%高となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い2.69%となりました。ドル円は133円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなり新たな買い材料になりにくいことから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか今晩に米雇用統計の発表を控え様子見ムードの強い一日となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)