【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 31,761.54  ▼228.50 (7/26)
NASDAQ: 11,562.58  ▼220.09 (7/26)

1.概況

米国市場はウォルマート(WMT)が業績の見通しを引き下げたことでインフレが消費を抑制するとの懸念から消費関連株を中心に売りが出て下落となりました。40ドル安でスタートしたダウ平均は昼過ぎに230ドル安余りまで下落した後下げ渋ると70ドル安近くまで一旦戻しましたが、再び下げ幅を広げ取引終盤に284ドル安まで下落すると結局228ドル安の31,761ドルで取引を終え反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も220ポイント安の11,562ポイントと3日続落となりました。

2.経済指標等

7月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は95.7と前月から低下し市場予想も下回りました。5月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数も前年同月比20.5%上昇しましたが市場予想を下回りました。6月の米新築住宅販売件数も年率換算で前月比8.1%減の59万戸となり市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、一般消費財・サービスが3%を超える下落となったほか、コミュニケーション・サービスも2%余り下げました。また、情報技術と金融も1%以上下落しています。一方で公益事業とヘルスケア、不動産の3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ウォルマートが5-7月期と通期の1株利益の見通しを下方修正したことで7%を超える下げとなりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。また、他の消費関連株にも売りが広がり百貨店のコールズ(KSS)が9%余り下落し、メーシーズ(M)も7%以上下げました。アマゾン・ドット・コム(AMZN)も5%を上回る下落となり、ナイキ(NKE)も3%以上下げています。一方でスリーエム(MMM)が決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで5%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、マクドナルド(MCD)も決算で1株利益が市場予想を上回ったことから2%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄でスリーエムに次ぐ上昇率となっています。さらにゼネラル・エレクトリック(GE)も決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで4%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い2.81%となりました。ドル円は136円90銭台で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え様子見となりやすいなかで日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)