窓埋め後に反発するも、75日移動平均線が壁となり大幅反落
7月4日と5日の間に窓が発生し、その翌営業日の7月6日にこの窓を埋める結果となりました。そのため、前回のコラムで解説した通りこの窓はコモンギャップ(=普通の窓)だったと考えられます。
また7月7日には、5日平均線を上回って終えると同時に5日移動平均線が上向きに変化したことから、7月8日は一時下向きの25日移動平均線を上回る場面がありました。しかしながら、安倍元総理が銃撃されたと伝わったことから一気に上げ幅を縮小し、上ヒゲ陰線を形成して終える結果となりました。
ただ、7月11日は下向きの25日移動平均線に加え7月8日の高値を一気に上回って始まり、緩やかな下向きを続ける75日移動平均線を上回る場面がありました。
しかし、ここでも上ヒゲを形成して陰線で終える結果になるなど、グランビルの法則で示される「下向きの移動平均線に押し返された場合は売り」といったセオリーが当てはまる結果となっています。
25日移動平均線上を回復して維持できるかが底入れのカギ
そのような中、7月12日には一気に下げ幅が拡大し、5日移動平均線と25日移動平均線を下回って終えていますが、日経平均はこのまま下落が続いてしまうのでしょうか。果たして、反発はこれで終わってしまい、再び下降トレンドが発生してしまうのでしょうか。
そこで重要になるのが、今回は25日移動平均線です。今後早期に25日移動平均線上を回復して維持できるかが底入れの可能性が高まるポイントと言えます。
なぜなら、25日移動平均線上を回復して維持するようですと、25日移動平均線が下向きから横ばいや上向きに変化し、トレンドも上向きに変化して底入れの可能性が高まると考えられるからです。
一方で、25日移動平均線上を回復しても維持できずに押し返されたままの状態が続いたり、上回ることができずに下回ったままの状態が続いたりするなど、25日移動平均線の下向きが続いたままになるようですと下落基調が継続することになり、7月1日の安値となる26,000円前後まで反落することが視野に入ると思われます。
日経平均は6月下旬から7月12日まで、27,000円から26,000円までの1,000円の値幅での動きになっていますので、どちらかの水準を終値でブレイクした場合、その方向にトレンドが発生することが考えられます。
とはいえ、短期的には25日移動平均線を下回ったままの状態が続くのか、上回って維持するのかでブレイクする方向が違ってきそうですので、引き続き移動平均線の向きに注意し、売買判断に役立てるようにしたいところです。