【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ： 30,530.25 △641.47 （6/21）
NASDAQ： 11,069.30 △270.95 （6/21）
1.概況
米国市場は自律反発狙いの買いが入り大幅上昇となりました。185ドル高でスタートしたダウ平均は寄り付きを安値に上げ幅を広げ昼前に620ドル高近くまで上昇した後一旦伸び悩みましたが、堅調に推移すると取引終盤に再び上げ幅を広げ765ドル高まで上昇しました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局641ドル高の30,530ドルと30,000ドルの大台を回復して取引を終え3日ぶりに反発しています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も270ポイント高の11,069ポイントと続伸となっています。
2.経済指標等
5月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比3.4％減の541万戸となりましたが市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもエネルギーが5％余り上昇したほか、一般消費財・サービスも3％近く上げました。また、ヘルスケアと生活必需品、情報技術、金融も2％以上上昇しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。そのなかでもユナイテッドヘルス・グループ（UNH）が6％を超える上昇となったほか、シェブロン（CVX）とメルク（MRK）も4％以上上げています。また、ベライゾン・コミュニケーションズ（VZ）とウォルマート（WMT）、アップル（AAPL）、プロクター・アンド・ギャンブル（PG）も3％以上上昇しました。一方でウォルト・ディズニー（DIS）とホーム・デポ（HD）、ボーイング（BA）の3銘柄が下げ、ウォルト・ディズニーは1％余り下落しています。
ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株の一角が大きく上昇し電気自動車のテスラ（TSLA）が9％を上回る上昇となり、グーグルの持ち株会社であるアルファベット（GOOGL）も4％余り上げています。半導体株も堅調でエヌビディア（NVDA）が4％を上回る上昇となり、アドバンスト・マイクロ・デバイス（AMD）とクアルコム（QCOM）も3％近く上げています。さらに長期金利の上昇を受けて金融株も高くバンク・オブ・アメリカ（BAC）とシティーグループ（C）が3％前後の上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.06％高い3.28％となりました。ドル円はさらに円安が進み136円台後半で推移し約24年ぶりの円安水準となっています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。パウエル米連邦準備理事会（FRB）議長の議会証言を今晩に控え様子見となりやすいなかで日経平均が節目の26,500円を回復できるかポイントとなりそうです。
（マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之）
