日経平均が直面する短期的なリスクとは

日経平均は先週、4月12日安値26,304円から15日高値の27,203円まで一時900円近く上昇する場面がありました。

テクニカル面から要因を考えると、株価が上向き基調に変わった25日移動平均線(27,157円 4月18日)の方向に、引き寄せられる力が生じた(平均回帰)ためとみています。短期のトレンドを表す25日移動平均線が上向きだから、そういった力が働きやすいのです。

4月18日の大引け時点の25日移動平均線は27,157円と、先週末の27,092円から上向き基調が続いています。18日の日経平均は300円近く下落しましたが、12日安値の翌日に500円高したような強い動きが、また早々に生じるかが焦点となります。

というのも、日経平均が今の水準でもたついていると、来週には25日移動平均線が下向きに変わってしまう可能性が高いからです。そうなると、株価を上に引っ張る力が小さくなり、逆に下押し圧力が強くなってしまうため、株価の一段安につながりかねません。テクニカル面からの短期的なリスクはそこにあるとみています。

業種別株価と25日移動平均線との位置関係に注目

業種別株価指数でも考え方は同じです。現在、業種選びで重要なのは、業種別株価指数と25日移動平均線との位置関係です。25日移動平均線を上回っている株価指数が上向きの業種を選んでおくと、相場全体が上昇した際に連動しやすく、相対的に恩恵が大きい、と考えることができます。

逆に、25日移動平均線を下回っている株価指数が横ばいや下向きの業種を短期リバウンド狙いなどで選んでしまうと、相場全体が上昇した際についていけず、相場全体が一段安になった際につれ安しやすくなる、そういう考え方が今の業種選びには必要となります。

ちなみに、4月18日の大引けの時点で、25日移動平均線を上回っている株価指数が上向きの業種は、「鉱業」、「医薬品」、「石油・石炭製品」、「ゴム製品」、「非鉄金属」、「電気・ガス」、「情報・通信」、「不動産」となります。

チャートをみれば分かる単純な選び方ですが、重要な視点ではないかと思います。来週から決算発表が本格化します。上記の業種に所属する企業に注目度を高めてみてはいかがでしょうか。