【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,955.89 △94.65 ( 3/28 )
NASDAQ: 14,354.90 △185.60 ( 3/28 )
1.概況
米国市場は原油価格の下落を受けてインフレ懸念が後退し上昇しました。28ドル安でスタートしたダウ平均は利益確定の売りが出て昼過ぎに309ドル安まで下落しましたが、その後持ち直すと取引終盤にプラスに転じ結局94ドル高の34,955ドルで取引を終え3日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も185ポイント高の14,354ポイントと反発しています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、一般消費財・サービスが2%を超える上昇となったほか、不動産と情報技術も1%以上上げています。一方でエネルギーと素材、金融の3業種が下げ、エネルギーは2%を上回る下落となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではマイクロソフト(MSFT)とセールスフォース・ドットコム(CRM)が2%以上上げたほか、ウォルマート(WMT)も2%近く上昇しました。一方で原油価格の下落を受けてシェブロン(CVX)が2%近く下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では株式分割の計画が明らかになった電気自動車のテスラ(TSLA)が8%高となりました。暗号資産交換業のコインベース・グローバル(COIN)もブラジルの同業企業の買収に向けて交渉中と伝わったことで8%近く上げています。また、映画館運営のAMCエンターテインメント・ホールディングス(AMC)も最高経営責任者(CEO)が投資家の期待に応えるためにM&Aを積極的に進める意向を示したことから急伸し45%近く上昇しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い2.46%となりました。ドル円はさらに円安となり124円近辺で推移しています。一時125円台を付け2015年8月以来の円安水準となる場面もありました。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高と円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか本日は3月末決算銘柄の権利付き最終売買日で、配当取りの買いに加え、引けにかけて配当の再投資に絡む先物買いがみられるかがポイントとなりそうです。
( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)