3月4日と7日の間にあけた窓を埋めるカギは?
日経平均は3月9日に安値(24,681円)をつけた後、10日には大幅な反発となりました。また、それまで下回っていた5日移動平均線を上回ると、その後5日移動平均線が上向きに変化すると同時に、5日移動平均線がサポートとなっているのが分かります。
このような状況から、5日移動平均線上を維持できるかどうかが、今後、株価の戻りが継続するのかを確認するためのカギになりそうです。
なぜなら、上向きに変化した5日移動平均線上を維持するようですと、3月10日の高値を更新して、3月4日と7日の間にあけた窓を埋め、25日移動平均線に接近したり、上回ったりすることが期待されるからです。
一方で、5日移動平均線上を維持できずに割り込むようですと、3月4日と7日の間にあけた窓を埋めることができずに3月9日の安値に接近したり、下回ったりすることが視野に入るのではないかと思われます。
本格的に底入れするためには何が必要か?
ただ、本格的な底入れとなるかどうかは、まだ注意が必要かもしれません。なぜなら、下向きの25日移動平均線上を回復できていないからです。
これまでグランビルの法則についても解説しましたが、これから先に重要なことは、下向きの25日移動平均線を上回って維持すると同時に、25日移動平均線が上向きに変化することが必要になります。
そこで初めて、本格的な反発局面入りとなり、いわゆる押し目買いが有効になってくるのではないかと思われます。
そうなると、グランビルの法則に関連する「ある現象」が起こります。その現象とは、短期の移動平均線が中期の移動平均線を上回ることなのですが、みなさんお分かりでしょうか。
それは、ゴールデンクロスになります。ここでいう日経平均のゴールデンクロスとは、5日移動平均線が25日移動平均線を上回ることになるのですが、今後、そのようなゴールデンクロスは発生するのでしょうか。
一方で、これまで通り下向きの25日移動平均線に押し返される状態が続くようですと、下落基調が続いていることになるため、利益確定売りが必要になるのではないかと思われます。
その場合は、前回のコラムで解説した、2020年11月にあけた窓を埋めることも視野に入るため、安易に底入れしたとは考えない方が良いと思われます。
いずれにしても、底入れか、それとも下落が繰り返されるのか、重要な局面に差し掛かっていると考えられますので慎重に判断したいところです。