日本の3連休中に米国株市場は大幅に続落した。連休明けの東京市場はこれを受けて急落して始まることはほぼ間違いない。シカゴの先物などを参考にすれば日経平均は2万7000円台を割ることも容易に想像されるが、終値でこの大台をキープできるかが焦点となるだろう。

米国市場の大幅安はCPIの上振れで長期金利が2%台に跳ね上がったことと、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が、ロシアによるウクライナ侵攻が北京冬季五輪期間中にも行われる可能性に言及したことを受けてのものだ。これらの材料は確かに市場にショックを与えたが、冷静に考えれば打ち消し合う部分もある。例えば、ウクライナ有事が懸念されると安全資産への逃避から米国債が買われ、長期金利は低下した。ショックが収まれば買い戻しも入るだろう。

先週後半に急落する前、ダウ平均は半値戻しを超え、VIXも一時、相場安定の目途とされる20を下回る水準まで低下した。年初からの調整もいったんは底が入ったように見られた。相場には安ど感も出ていた。実際、米国の急落を見る前に配信された今週の相場展望は、堅調な展開を予想するものが多かった。ダウ平均こそ、いったんは半値戻しをクリアしたが、ナスダック総合や日経平均は半値戻しに差し掛かったところで反落する格好になる。チャート的には悪い形だ。ここから切り返していけるか、今週は重要な材料が3つある。FOMC議事録、半導体企業の決算、インフレ指標だ。

16日に発表される1月開催分のFOMC議事録では量的引き締め(QT)を巡る議論がどのように行われたのかが注目される。年初からの相場調整のきっかけは前回のFOMC議事録だったが、この間、FEDの引き締めについてかなり相場での織り込みが進んでおり、よほどサプライジングな内容でもない限り、波乱はないと見るのがメインシナリオだ。

また16日には米国でエヌビディアやアプライド・マテリアルズなど半導体企業の決算発表がある。

物価指標では15日に米1月卸売物価指数(PPI)、16日に中国1月PPI、中国1月CPIの発表がある。米国のPPIは前回からすでに伸びが鈍化している。今回も引き続き伸びが鈍化すると見込まれており、予想通りなら相場には良い兆候となるだろう。