【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,768.06  △305.28 (2/9)
NASDAQ: 14,490.37  △295.92 (2/9)

1.概況

米国市場は長期金利の低下を受けてハイテク株に買いが入り続伸となりました。152ドル高でスタートしたダウ平均はまもなくして361ドル高まで上昇した後一旦伸び悩み昼過ぎに220ドル高程度まで上げ幅を縮めましたが、取引終盤にかけて再び上げ幅を広げると結局305ドル高の35,768ドルで取引を終え3日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も295ポイント高の14,490ポイントと続伸となりました。

2.経済指標等

2021年12月の米卸売在庫は前月比2.2%増となり市場予想を上回りました。一方で12月の米卸売売上高は前月比0.2%増に止まり市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスと不動産、情報技術、素材が2%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向

ハイテク株に買いが入るなかフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(FB)が5日ぶりに反発し5%を超える上昇となりました。写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)やツイッター(TWTR)も高く、スナップが7%以上上げ、ツイッターも5%余り上昇しました。また、決算が市場予想を上回った配車サービスのリフト(LYFT)も7%近く上げたほか、5%近く上昇したウーバーテクノロジーズ(UBER)は取引終了後に発表した決算で売上高などが市場予想を上回ったことから時間外で一段高となっています。

さらに半導体関連株も高く半導体製造装置のラムリサーチ(LRCX)が5%以上上げ、アプライドマテリアルズ(AMAT)とKLA(KLAC)も4%近く上昇しています。半導体株ではエヌビディア(NVDA)が6%を超える上昇となり、マイクロン・テクノロジー(MU)とウエスタンデジタル(WDC)も4%以上上げています。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とクアルコム(QCOM)も3%以上上昇しました。

一方でドラッグストアチェーン大手のCVSヘルス(CVS)が5%を超える下落となりました。2021年10-12月期の決算は市場予想を上回る増収増益となりましたが、通期の見通しを据え置いたことを嫌気した売りが出ました。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い1.94%となりました。ドル円は115円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。米消費者物価指数(CPI)の発表を今晩に控え様子見となりやすいなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)