【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,462.78  △371.65 (2/8)
NASDAQ: 14,194.46  △178.79 (2/8)

1.概況

米国市場は決算を発表したバイオ製薬のアムジェン(AMGN)が大幅高となったことや、長期金利の上昇を受けて金融株に買いが入り上昇となりました。69ドル高でスタートしたダウ平均は朝方にわずかにマイナスとなる場面もありましたが、下げ渋ると直ぐに持ち直し上げ幅を広げました。引け間際に453ドル高まで上昇したダウ平均は結局371ドル高の35,462ドルで取引を終え続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も178ポイント高の14,194ポイントと反発しています。

2.経済指標等

2021年12月の米貿易収支の赤字額は807億ドルとなりました。この結果2021年の米貿易収支の赤字額は前年比2.7%増の8591億ドルとなり過去最大となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、素材と一般消費財・サービス、金融、情報技術、資本財・サービスが1%以上上昇しました。一方でエネルギーと不動産、コミュニケーション・サービスの3業種が下げ、エネルギーは2%を超える下落となりました。

4.個別銘柄動向

アムジェンは決算で1株利益が市場予想を上回ったことなどで8%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、長期金利の上昇を受けて金融株が高く、ウェルズ・ファーゴ(WFC)が2%を超える上昇となり、JPモルガン・チェース(JPM)とバンク・オブ・アメリカ(BAC)も2%近く上げています。さらに前日に続いて旅行・レジャー関連株が買われ、アメリカン航空グループ(AAL)とユナイテッド航空ホールディングス(UAL)が5%を超える上昇となり、デルタ航空(DAL)も4%余り上げました。クルーズ船ではロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)が5%高となり、カーニバル(CCL)も5%近く上げています。半導体株も堅調でマイクロン・テクノロジー(MU)が4%高となり、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も3%を超える上昇となっています。クアルコム(QCOM)も2%高となっています。一方で製薬のファイザー(PFE)は決算で売上高が市場予想を下回ったことで3%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い1.96%となりました。ドル円は115円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか本日は取引時間中の13時25分にトヨタ(7203)が決算を発表する予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)