【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,492.70  △560.54 (12/21)
NASDAQ: 15,341.09  △360.14 (12/21)

1.概況

米国市場は値ごろ感からの買い戻しが入り4日ぶりに大幅反発となりました。137ドル高でスタートしたダウ平均は大きく上げ幅を広げ昼過ぎに570ドル高余りまで上昇した後伸び悩みましたが、その後も高値圏で堅調に推移すると結局560ドル高の35,492ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も360ポイント高の15,341ポイントとなっています。

2.経済指標等

7-9月期の米経常収支の赤字額は前期比8.3%増の2147億7400万ドルとなり四半期の赤字額としては2006年7-9月期以来15年ぶりの高水準となりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、エネルギーが3%近く上昇したほか、情報技術と一般消費財・サービス、金融も2%以上上げています。一方で公益事業と生活必需品の2業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。そのなかでも決算が市場予想を上回ったナイキ(NKE)が6%余り上げたほか、ボーイング(BA)も6%近く上昇しました。また、アメリカン・エキスプレス(AXP)とビザ(V)、ウォルト・ディズニー(DIS)も3%を超える上昇となり、インテル(INTC)とゴールドマン・サックス(GS)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、マイクロソフト(MSFT)、セールスフォース・ドットコム(CRM)も2%以上上げています。一方でメルク(MRK)とベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の4銘柄が下げ、メルクは1%以上下落しています。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体大手のマイクロン・テクノロジー(MU)が決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで10%余り上げたほか、他の半導体株にも買いが波及しアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が6%を超える上昇となり、ウエスタンデジタル(WDC)も5%以上上げました。画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)も5%近く上昇しています。さらに旅行・レジャー関連株が高く、空運株ではユナイテッド航空ホールディングス(UAL)が7%近く上げ、デルタ航空(DAL)も6%近く上昇しました。クルーズ船ではカーニバル(CCL)が8%を超える上昇となったうえ、ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)も7%近く上げています。ロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)も5%以上上昇しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い1.46%となりました。ドル円は114円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が100日移動平均線(昨日時点で28,755円)を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)