先週11月3日は、祝日でこのコラムはお休みとなりましたが、その間に株価水準は切り上がっているものの、窓が埋まったり新たに窓が発生したりと、2週間の間に新たな展開が起こっています。
そのような中、これまでと同様に前回のコラムで指摘したことを振り返りながら、今後の展開についても考えてみたいと思います。
前回の振り返り
前回のコラムでは、「25日移動平均線を上回って終わっていますが、25日移動平均線は下向きを続けています。そのため、25日移動平均線上を維持する必要があると思われます」と解説しました。
また、「25日移動平均線上を維持できずに割り込むようですと、これまでと同様に75日移動平均線辺りまで下落したり、75日移動平均線を割り込んだりすることも視野に入ります。
そうなりますと、今回発生した窓を埋めることになると考えられますので、下降トレンドの発生に注意が必要になるのではないでしょうか」とも解説しました。
その後、10月27日は25日移動平均線上を維持しましたが、28日に低下する25日移動平均線に沿って下落する展開になると、29日には一旦75日移動平均線を割り込むとともに10月25日と26日の間にあけた窓を埋める結果となりました。
終値で75日移動平均線を下回らなかったことから、下降トレンドの発生が免れたことに加え、11月1日には再び大きな窓をあけて上昇しているのが分かります。
このように下向きの25日移動平均線上を維持できなくなると、10月25日と26日の間にあけた窓に吸い寄せられるように下落しており、25日と26日の間にあけた窓がコモンギャップだったことが分かります。
新たに発生した窓と今後の展開について
では、10月29日と11月1日の間に新たに発生した窓はどの種類になるのでしょうか。私は、今回も過去の値幅の範囲内で発生していることからコモンギャップ(=普通の窓)ではないかと考えています。
そうなりますと、今後近いうちに10月29日と11月1日の間にあけた窓を埋めることが考えられると同時に、上向きに変化した25日移動平均線辺りまでの下落も視野に入ることになりそうです。
ここで窓を埋めるかどうかの重要なカギを握るのは、みなさん何だと思いますか?
私は、下向きに変化した5日移動平均線を上回ることができるかがカギを握っていると考えています。
仮に下向きの5日移動平均線に押し返された状態が続くようですと、前述のように窓を埋めたり、25日移動平均線辺りまで下落が続いたりすることが考えられます。その反面、今週前半に終値で5日移動平均線を上回るような上昇が起こるようですと、10月29日と11月1日の間にあけた窓を埋めることなく上昇することが考えられるのではないでしょうか。
また、その場合、9月22日から29日までの間にあけた2つの窓を埋める水準まで上昇が続くことも考えられますので、移動平均線と株価の位置関係を確認しつつ、今後窓を埋めるのかどうかについて判断し、先行きの予測に役立てたいところです。