【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,730.48  △239.79 (10/28)
NASDAQ: 15,448.12  △212.28 (10/28)

1.概況

米国市場は市場予想を上回る決算を好感した買いで上昇し、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数が史上最高値を更新しました。54ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に230ドル高近くまで上昇した後一旦伸び悩み120ドル高程度まで上げ幅を縮めましたが、引けにかけて再び上げ幅を広げると引け間際に251ドル高まで上昇し結局239ドル高の35,730ドルで取引を終え反発となっています。また、S&P500株価指数も44ポイント高の4,596ポイントと反発し26日に付けた史上最高値(4,574ポイント)を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も212ポイント高の15,448ポイントと4日続伸となり9月7日に付けた史上最高値(15,374ポイント)を更新しています。

2.経済指標等

7-9月期の米実質GDP速報値は前期比年率換算で2.0%増と4-6月期の6.7%増から減速し市場予想を下回りました。一方で先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万件減の28万1000件となり市場予想を上回る改善となりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも不動産と一般消費財・サービス、資本財・サービス、金融、情報技術、素材が1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

決算が市場予想を上回る増収増益なったメルク(MRK)が6%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、ボーイング(BA)も決算で1株利益が市場予想を上回ったことで4%余り上げダウ平均構成銘柄でメルクに次ぐ上昇率となっています。また、フォード・モーター(F)も決算で1株利益が市場予想を上回ったことで8%を超える上昇となり、電気自動車のテスラ(TSLA)も目標株価の引き上げを受けて4%近く上げています。一方でアップル(AAPL)は決算を期待した買いで2%を超す上昇となりましたが、取引終了後に発表した決算で新型iPhoneの販売が振るわず売上高が市場予想を下回ったことから時間外で大きく下げています。アマゾン・ドット・コム(AMZN)も1%を超える上昇で取引を終えましたが、取引終了後に発表した決算で売上高が市場予想を下回ったことから時間外で大幅安となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い1.58%となりました。ドル円は113円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。31日に衆院選の投開票を控え様子見となりやすいなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)