東京株式市場は、9月27日から下落が始まり10月5日まで何と7営業日続落となってしまいました。また、この7営業日続落の間に新たな窓が発生していると同時に過去の窓も埋まっています。それでは前回のコラムを振り返りながら、今後の動向についていつものように考えていきたいと思います。
前回の振り返り、窓埋めと新たな窓の発生
それでは前回のコラムの振り返りからです。前回は、9月22日と24日の間に窓が発生し、その「窓を埋めても引き続き下向きの5日移動平均線上を回復して維持できないようですと、上向きの25日移動平均線辺りまでの下落が考えられます。
また、外部環境次第では25日移動平均線を終値で割り込むと同時に、9月3日と6日の間にあけた窓を埋めることも視野に入ることもあり得ます。そのため、押し目買いは控えるか、慎重に行う必要があるのではないでしょうか」と解説しました。
こちらは9月22日と24日の間にあけた窓を埋めることはできなかったものの、下向きの5日移動平均線を下回った状態となり、下落が続く結果となりました。
そしてこの下落の間に、指摘した通り9月3日と6日の間にあけた窓を埋める結果となっているのが分かります。さらにこの窓埋めで6月14日から17日までの間にあけた2つの窓も埋め、これまで埋まっていなかった窓のほとんどを埋めています。
このように、上昇の途中で発生した窓もコモンギャップ(=普通の窓)と判断した窓が埋まる結果となっており、判断が正しかったことが証明されたのではないでしょうか。
一方でまだ埋まっていない窓が残っていると同時に、新たな窓も発生しています。まだ埋まっていない窓は、8月31日と9月1日の間にあいた窓と、9月22日と24日の間にあけた窓。新たに発生した窓は、9月28日と29日の間にあけた窓と、10月4日と5日の間にあけた窓です。
今後の予想される動向について
では新たに発生した窓はどの窓と判断されるのでしょうか。もうみなさんお分かりだと思いますが、やはりコモンギャップではないかと思われます。
そうなりますと、これらの窓が遅かれ早かれ埋まることが考えられますが、今後予想される展開はどのようになるのでしょうか。
ここで注目されるのは、やはり下向きの5日移動平均線を上回って維持できるかではないでしょうか。
なぜなら、前回のコラムでも指摘したように、5日移動平均線に押し返される状態が続くようですと、8月20日の安値を下回ってしまうことが考えられるからです。
また、窓の発生でさらなる下落への警戒が必要になるのが、8月20日の安値を下回って発生する窓です。仮にそのような窓が発生した場合、もち合いを下放れる窓(ブレイクアウェイギャップ)になってしまうことが考えられ要警戒と言えます。
9月に入って窓をあけながら急上昇しましたが、結果的にそれらの窓を埋めて、元の水準に戻ってしまっており、下方向への新たな窓の発生には警戒しておく必要があるのではないかと思われます。