前回のコラムでは大きな窓をあけて終えたところまでの解説となっていましたが、果たしてその後の株価はどのように変化したのでしょうか。
いつものように、前回のコラムで指摘したことを振り返りながら今後の展開についても考えていきたいと思います。
前回の振り返り、窓埋めと新たな窓の発生
前回のコラムでは、新たに発生した窓について、「過去の値幅の範囲内で発生していることから、コモンギャップ(=普通の窓)ではないか」と解説しました。
またこの時、「5日移動平均線が完全に下向きに変化してしまいましたので、今後予想される展開としては、5日移動平均線に上値を抑えられた状態が続く場合、まだ埋まっていない9月3日から7日の間に発生した2つの窓を埋めることが予想されます」とも解説しました。
しかし、翌営業日も下落が続いた後、祝日明けの東京市場は一気に切り返して下向きの5日移動平均線上を回復する展開となっているのが分かります。
さらにこの反発時となる9月27日の取引時間中に上げ幅を広げ、9月17日と21日との間にあけた窓を埋める水準に達する場面がありましたが、今週に入って9月28日の取引時間中の下落で再び5日移動平均線を割り込むと同時に、前述の9月17日と21日の間にあけた窓を埋める結果となっているのが分かります。
このような結果になりますと、前回のコラムで指摘したとおり、9月17日と21日の間にあけた窓は、コモンギャップ(=普通の窓)と判断したことが正しかったことになるのではないでしょうか。
一方で、この窓を埋める途中、9月22日と24日の間に窓をあけており、今後の動向を探る上でもこの窓がどの種類に当てはまるのかを考える必要があるのはないかと思われます。
では、この窓はどの窓と考えれば良いのでしょうか。そうです。みなさん既にお分かりのように、この窓もコモンギャップ(=普通の窓)ではないかと思われます。
今後予想される展開について
では、今後の展開について考えてみたいと思います。仮にこの窓がコモンギャップだった場合、直ぐに窓を埋めることが考えられます。
また窓を埋めることによって、下げ止まりからの反発に期待が高まるのではないかと考えられます。
しかしその反面、窓を埋めても引き続き下向きの5日移動平均線上を回復して維持できないようですと、上向きの25日移動平均線辺りまでの下落が考えられます。また、外部環境次第では25日移動平均線を終値で割り込むと同時に、9月3日と6日の間にあけた窓を埋めることも視野に入ることもあり得ます。
そのため、押し目買いは控えるか、慎重に行う必要があるのではないでしょうか。