【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,390.72  △90.73 (9/29)
NASDAQ: 14,512.44  ▼34.24 (9/29)

1.概況

米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ディフェンシブ株を中心に買い戻しが入りダウ平均とS&P500株価指数は反発しましたが、主力ハイテク株の一角が引き続き軟調でナスダック総合株価指数は続落となりました。60ドル高でスタートしたダウ平均は堅調に推移すると取引終盤に280ドル高まで上昇しましたが、引けにかけて上げ幅を縮めると結局90ドル高の34,390ドルで取引を終え反発となっています。また、S&P500株価指数も6ポイント高の4,359ポイントとなり3日ぶりに反発となりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は34ポイント安の14,512ポイントとなり4日続落となっています。

2.経済指標等

8月の中古住宅販売仮契約指数は前月比8.1%上昇の119.5となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や生活必需品、ヘルスケアなどの7業種が上げ、公益事業は1%以上上昇しました。一方で素材とコミュニケーション・サービス、情報技術の3業種が下げています。エネルギーは変わらずでした。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではボーイング(BA)が投資判断の引き上げを受けて3%余り上げ上昇率トップとなったほか、メルク(MRK)も開発中の新型コロナウイルス治療の飲み薬で良好な結果が出たと伝わったことで2%を超える上昇となりました。また、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)とIBM(IBM)、アムジェン(AMGN)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)も1%以上上げ、ホーム・デポ(HD)とトラベラーズ(TRV)も1%近く上昇しました。一方でキャタピラー(CAT)とゴールドマン・サックス(GS)、ダウ(DOW)、ウォルト・ディズニー(DIS)が1%以上下げ、インテル(INTC)とアメリカン・エキスプレス(AXP)も1%近く下落しました。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体メモリーのマイクロン・テクノロジー(MU)が決算で9-11月期の業績見通しが市場予想を下回ったことで2%近く下げています。プリンターのHP(HPQ)も投資判断と目標株価の引き下げを受けて4%以上下落しています。動画配信のネットフリックス(NFLX)はビデオゲーム開発のナイト・スクール・スタジオを買収したと発表したことで2%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い1.51%となりました。ドル円は円安に振れ112円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でダウ平均が反発したことや、ドル円で円安が進んでいることから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)