【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,751.32  ▼63.07 (9/16)
NASDAQ: 15,181.92  △20.39 (9/16)

1.概況

米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は景気敏感株に売りが出て反落となりましたが、ナスダック総合株価指数はハイテク株の一角が堅調で続伸となりました。4ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に129ドル高まで上昇する場面もありましたが、買いが続かずマイナスに転じると下げ幅を広げ昼前に274ドル安まで下落しました。その後持ち直すと下げ幅を徐々に縮め取引終盤に小幅にプラスに転じましたが、上値は重く引けにかけて再び下落に転じると結局63ドル安の34,751ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も6ポイント安の4,473ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は20ポイント高の15,181ポイントとなりました。

2.経済指標等

8月の米小売売上高は前月比0.7%増となり市場予想を上回りました。9月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数も30.7と前月から大きく上昇し市場予想を上回っています。一方で先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比2万件増の33万2000件となり市場予想を上回る悪化となりました。7月の米企業在庫は前月比0.5%増となり市場予想と一致しています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材やエネルギー、公益事業、資本財・サービスなどの8業種が下げ、素材とエネルギーは1%余り下落しました。一方で一般消費財・サービスと不動産、情報技術の3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が下げました。そのなかでもゴールドマン・サックス(GS)とダウ(DOW)、メルク(MRK)、キャタピラー(CAT)が1%以上下げ、コカ・コーラ(KO)とシェブロン(CVX)、ハネウェル・インターナショナル(HON)も1%近く下落しています。一方でセールスフォース・ドットコム(CRM)が1%を超える上昇となり、マクドナルド(MCD)とホーム・デポ(HD)も1%近く上げました。

ダウ平均構成銘柄以外では、代替肉のビヨンド・ミート(BYND)が投資判断の引き下げを嫌気して2%を超える下落となりました。また、銅価格の下落を受けて鉱山大手のフリーポート・マクモラン(FCX)が6%以上下げています。料理宅配サービスのドアダッシュ(DASH)は投資判断と目標株価の引き上げを好感して5%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い1.34%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなり新たな売り材料に乏しいことから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の30,500円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)