【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,814.39  △236.82 (9/15)
NASDAQ: 15,161.53  △123.77 (9/15)

1.概況

米国市場は米ニューヨーク連銀製造業景況指数が大きく上昇したこともあってこのところ下げが目立っていた景気敏感株に買い戻しが入り反発しました。3ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に下落する場面もありましたが、55ドル安で下げ渋るとプラスに転じ午後に入って上げ幅を広げる展開となりました。303ドル高まで上昇する場面もあったダウ平均は引けにかけて上げ幅を縮めたものの結局236ドル高の34,814ドルで取引を終え反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も123ポイント高の15,161ポイントとなり6日ぶりに反発となっています。

2.経済指標等

9月の米ニューヨーク連銀製造業景況指数は34.3と前月から大きく上昇し市場予想も上回りました。また、8月の米鉱工業生産指数は前月比0.4%上昇し市場予想と一致しました。設備稼働率も76.4%と前月から上昇し市場予想と一致しています。さらに8月の米輸出物価指数も前月比0.4%上昇し市場予想と一致しています。一方で米輸入物価指数は前月比0.3%低下し市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が上げました。そのなかでもエネルギーが4%近く上昇したほか、資本財・サービスと素材も1%以上上げ、金融も1%近く上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が上げました。そのなかでもウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が4%近く上昇したほか、原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)も2%余り上げました。また、キャタピラー(CAT)とマイクロソフト(MSFT)、ボーイング(BA)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、アメリカン・エキスプレス(AXP)、ウォルト・ディズニー(DIS)、インテル(INTC)も1%以上上げています。一方でシスコシステムズ(CSCO)とナイキ(NKE)、ゴールドマン・サックス(GS)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)、マクドナルド(MCD)が小幅に下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、米超党派議員が写真や動画の共有アプリ「インスタグラム」の少女に与える悪影響を調査すると伝わったことでフェイスブック(FB)が小幅に下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い1.30%となりました。ドル円は109円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が14日に付けた年初来高値(30,670円)を試すような動きがみられるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)