ラム・リサーチ(LRCX)決算:一株利益は8.09ドルで市場予想を上回る

企業概要

ラム・リサーチは、半導体製造装置メーカーである。3D NANDフラッシュ・ストレージや高精度DRAMなど最先端をゆくロジック/ファンドリーなどのチップメーカーにとって重要な工程であるエッチング(化学腐食)、デポジション(薄膜の堆積)、クリーン(ウエハー洗浄)分野に注力している。主力製品であるKiyo(エッチング)、Vector(プラズマ化学的気相成長成膜)、およびSabre(電解めっき成膜)などをすべての主要地域で販売している。サムスン電子や台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)を主要顧客に持つ。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第4四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比48%増の41.5億ドル(市場予想は40.0億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・8.09ドル(市場予想は7.52ドル)

第1四半期(7-9月期)ガイダンス

★売上高・・・40.5-45.5億ドル(市場予想は40.7億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・8.05-8.15ドル(市場予想は7.85ドル)

第4四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回ったが、粗利は予想を下回った。続く第1四半期の売上高、調整済みEPSもともに予想を上回った。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

クラウドサービスの普及に伴うデータ量の増大や、画像系をはじめとしたセンサーデバイスの増加に伴い、容量拡大は続くとみられる。値固め後、再度上値追いの展開となろう。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ユナイテッド・レンタルズ(URI)決算:一株利益4.66はドルで市場予想を下回る

ユナイテッド・レンタルズは、機器レンタル会社である。事業部門には、一般レンタル部門とトレンチ・パワー・液体ソリューション部門がある。さらに、一般レンタル部門の事業は、一般建設・産業機器と高所作業プラットフォーム・総合ツール・照明機器、トレンチ・パワー・液体ソリューション部門の事業は、パワー・HVAC(暖房、換気、空調)機器、トレンチセーフティ機器、液体ソリューション機器に区分されている。このうち、総合レンタル部門の総合建設・産業機器事業から最大の収益が生み出されている。同事業は、バックホー、スキッドステアローダー、フォークリフト、土工機械、マテリアルハンドリング(荷役)機械などのレンタルを行っている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比18%増の22.9億ドル(市場予想は22.5億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・4.66ドル(市場予想は4.88ドル)

2021年度通期ガイダンス

★売上高・・・94.5-97.5億ドル(市場予想は90.5億ドル)

★調整済みEBITDA・・・42.3-43.8億ドル(市場予想は43.0億ドル)

第2四半期の調整済みEPSが予想を下回った。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

バイデン政権によるインフラ投資計画でメリットを享受する銘柄だ。下値を300ドルレベルで値固めし、再度上値追いとなろう。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)決算:一株利益は3.06ドルで市場予想を上回る

企業概要

ユナイテッド・パーセル・サービスは、世界最大級の小口貨物配送業者である。500機を超える航空機、10万台以上の運送車両、数百カ所に仕分施設を展開し、1日平均2,200万個を超える荷物を世界各地の住宅および企業に配送する。米国国内小口貨物部門が全社売上高の61%、国際小口貨物部門が20%を占める。LTL(積合わせ)輸送、海外フレイト・フォワーディング、および、請負ロジスティックが残りの19%を占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比14%増の234.24億ドル(市場予想は232.10億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・ 3.06ドル(市場予想は2.83ドル)

4-6月期(第2四半期)決算では、1株利益、売上高とも予想を上回った。eコマースの宅配に加え、新型コロナウイルスワクチンなどの医薬品関連の輸送事業が好調だった。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

通期の営業利益率の見通しが12.7%と第2四半期の14%よりも低いことを嫌気している。当面底値模索の動きとなろう。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ペイパル・ホールディングス(PYPL)決算:一株利益は1.15ドルで市場予想を上回る

企業概要

ペイパル・ホールディングスは、2015年にイーベイから分離独立して誕生した。オンライン取引に焦点をあて、マーチャント(加盟店)や消費者にデジタル決済ソリューションを提供している。2020年末現在、3億7,700万のアクティブ・ユーザーを有し、このうち2,900万が加盟店である。また、海外送金事業を手掛けるXoom、消費者間の決済プラットフォームVenmoを傘下に有する。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★純収入・・・前年同期比18%増の62.4億ドル(市場予想62.7億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.15ドル(市場予想は1.12ドル)

第3四半期ガイダンス

★純収入・・・61.5-62.5億ドル(市場予想は64.5億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.07ドル(市場予想は1.14ドル)

通期ガイダンス

★純収入・・・257.5億ドル(市場予想は259.0億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・4.70ドル(市場予想は4.73ドル)

2021年4-6月期決算は売上高が62億3,800万ドル(約6,900億円)と前年同期から19%増えた。稼働口座数は1,140万増え、4億300万口座になった。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

ダン・シュルマンCEOは、同社が開発を進めている仮想通貨対応の「スーパーアプリウォレット」について、「高度なAIと機械学習機能によって駆動するユニークなものになる」と述べた。下値固めの後、再度上値追いとなろう。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

フォード・モーター(F)決算:一株利益は13セントで市場予想を上回る

企業概要

フォード・モーターは、フォードブランドおよびリンカーンブランドの自動車を製造する。市場シェアは米国で約14%、欧州で約7%となっている。2020年度の自動車部門の売上高の69%を北米、19.5%を欧州が占める。従業員数は186,000人で、そのうち全米自動車労働組合員は58,000人。ミシガン州ディアボーンに本拠を構える。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6期)実績

★自動車部門収入前年同期比45.1%増の241億ドル(市場予想は229.7億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・13セント(市場予想は5セントの赤字)

2021年度通期ガイダンス

★調整済みEBIT・・・90-100億ドル(市場予想は85.2億ドル)

★調整済みフリーキャッシュフロー・・・40-50億ドル(従来予想は5-15億ドル)

2021年の利益予想を引き上げた。同日発表した第2四半期決算は予想を上回った。決算発表を受けて株価は3%近く上昇した。

【図表13】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表14】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

EVに注力しており、株価はいまだ上昇トレンドを維持している。

【図表15】株価5年間チャート
出所:トレードステーション