ユーロ/米ドルと52週MA
ユーロ/米ドルは先週まで2週連続で52週MA(移動平均線)を下回った。経験的に、52週MAを1ヶ月以上といった具合に「長く」下回るようなら、それは一時的な下落ではなく、継続的な下落、つまりユーロ安・米ドル高トレンドが展開している可能性が高いといった意味になる。
ユーロ/米ドルの52週MAは、足元で1.195米ドル程度(図表1参照)。このため、今月末にかけて、ユーロ/米ドルが1.195米ドルを下回る状況が続くようなら、すでにユーロ高・米ドル安からユーロ安・米ドル高へトレンドが転換した可能性が高くなる。
【図表1】ユーロ/米ドルと52週MA(2000年~)
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出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成
ユーロ/米ドルの下落トレンドが展開している場合は、経験的には52週MAを1割以上下回る動きに向かう可能性が高い(図表2参照)。上述のように、足元で1.195米ドル程度の52週MAを1割下回るなら1.075米ドル程度といった計算になる。
【図表2】ユーロ/米ドルの52週MAからのかい離率 (2005年~)
![](/mwimgs/7/2/728/img_72726ff860f7628b97d71b8e7257401741732.png)
出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成
米ドル/円は、すでに52週MAを2月末から4ヶ月以上といった具合に長く上回る状況が続き、米ドル高・円安がトレンドとして展開している可能性が高くなっていた(図表3参照)。それに加えて、米ドルとの取引が世界で最も多い対ユーロでも米ドル高へのトレンド転換の可能性が高まるようなら、「コロナ・ショック」対応の金融緩和見直しといった米国の金融政策転換を受けた全面的な米ドル高へのトレンド転換の可能性が高まりそうだ。
【図表3】米ドル/円と52週MA(2000年~)
![](/mwimgs/5/8/728/img_584b23545e24ec6c5cfd6a8ef816190820065.png)
出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成