【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,393.75  ▼85.85 (6/14)
NASDAQ: 14,174.14  △104.72 (6/14)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は大手金融株の下落が重石となり3日ぶりに反落となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株の一角が買われたことで3日続伸となり史上最高値を更新しています。7ドル安でスタートしたダウ平均は大きく下げ幅を広げると昼過ぎに268ドル安まで下落しましたが、引けにかけて急速に持ち直すと結局85ドル安の34,393ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が7ポイント高の4,255ポイントとなり3日連続で史上最高値(4,247ポイント)を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も104ポイント高の14,174ポイントとなり4月26日に付けた史上最高値(14,138ポイント)を上回っています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術やコミュニケーション・サービス、不動産などの6業種が上げ、情報技術は1%高となりました。一方で素材や金融、資本財・サービスなどの5業種が下げ、素材と金融は1%以上下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではハイテク株に買いが入るなかセールスフォース・ドットコム(CRM)とアップル(AAPL)が2%を超える上昇となり、マイクロソフト(MSFT)も1%近く上げました。一方で2021年12月期通期の純金利収入見通しを引き下げたJPモルガン・チェース(JPM)が1%以上下落したうえ、ゴールドマン・サックス(GS)も1%余り下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、電気自動車のテスラ(TSLA)のイーロン・マスク(CEO)が暗号資産のビットコインによる電気自動車の購入手続きを再開する可能性を示唆したことでビットコインが一時4万ドルを回復したことから暗号資産交換業者のコインベース・グローバル(COIN)が7%近く上げたほか、多額のビットコインを保有する決済サービスのスクエア(SQ)も5%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い1.49%となりました。ドル円は110円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でS&P500株価指数とナスダック総合株価指数が史上最高値を更新したこともあって上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)