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Q.広木隆がエヌビディアの次に注目する米国株は?
■米国株で、今後 注目の会社はどこでしょうか?以前に、エヌビディア推奨、まだ注目されていないときで素晴らしかったです。 どうか、お教えください。(猫のベル様)
■IT株は勿論いいですが今一服感があり、短期的にJPモルガンなどアメリカ銀行株を買いたいと思っています。すでに銀行株はコロナ前を大きく上回っていますが今後の本格的な利上げを前にさらに上昇すると期待していますがどう思われますか。(パーセイブ様)
■長期保有株候補として宇宙ビジネス関連企業が気になります。注目している企業がありますでしょうか。(もっつぃー様)
回答
もっつぃー様ご指摘の宇宙ビジネス関連が有望と考えています。
アマゾン創業者のジェフ・べゾスはもうひとつ「ブルーオリジン」という会社でロケットビジネスをしています。ブルーオリジンが設立されたのは2000年、つまりイーロン・マスクのスペースXが生まれる2年前のことです。
そのスペースXは、最終的には4万2,000基の小型衛星を飛ばす計画を掲げています。衛星で宇宙に巨大通信網を構築し、どんな場所でも高速インターネット接続を可能にするためです。6Gの世界はイーロン・マスクがその巨大インフラを牛耳る可能性もあります。
さて、実際の投資対象としてはどのような企業があるでしょうか。真っ先に挙がるのはロッキード・マーチンやノースロップ・グラマンでしょう。これらは確かに宇宙ビジネスを多く手掛けますが、軍事産業の色彩が強い企業です。
より「宇宙」っぽいところでは、Maxar Technologies(NYSE:MAXR)。衛星通信サービス会社です。地上のインフラ状態の監視や解析データ等を提供しています。ただ業績はぱっとしません。
結論から言うと、宇宙関連ビジネスは有望なのですが、まだ僕らが投資できる企業がないのです。なのでスペースXやブルーオリジンがIPOするのを待ちます。もし彼らが上場するなら、その時は是が非でも投資しようと考えています。
宇宙は先の話として、もう少し早いのが自動運転です。このカギを握る企業はLuminar Technologies Inc(LAZR)です。自動運転の目の役割を果たす「LiDAR」(ライダー)というセンサーを開発している企業です。LiDARを開発するスタートアップは100社程度ありますが、その中から一歩抜き出た存在です。有望だと思います。
Q.生活用関連銘柄の今後について
花王とかピジョンなど生活用品の株価が下がっていますが、今後どうなりますか。
回答
中国で新生児の数が増え、育児用品の需要が伸びるとの思惑が高まりピジョン(7956)は大幅高になりましたが、その後2日間で上げ幅が帳消しになってしまいました。
市場では「中国の出生率の低下を背景に、第3子を容認しても出生数の伸びは見込みにくい」と懐疑的な見方もあります。
確かにその通りでしょう。「第3子容認」をしても、教育費など子育てにかかるコストが上昇している以上、出生数が増えるとは限りません。中国政府が出生数を本格的に増やしたいのなら、先進国のように子育てに補助金などを打ち出すかどうかを見守る必要があります。
しかし、ピジョンの製品やサービス、ブランドの強みは揺るがないので、長期的に魅力的な投資対象であることは変わりありません。
Q.ゆうちょ銀行と日本郵政の見通しは?
■ゆうちょ銀行、メガバンクとは逆に減益見通しで株価下落ですが、見通しはどうでしょうか?(ちち様)
■ゆうちょ銀行、減益、配当減少で、下落がとまりませんが、今後期待できないなら損切するべきでしょうか(haruka様)
■日本郵政の株価が900円前後から上がりません。長期保有すべきか迷っています。楽天との提携で業績向上はありえるでしょうか?日本郵政と楽天の動向と、今後の業績はどのようになると思いますか?(まさまさ様))
回答
ゆうちょ銀は魅力的な投資対象とは言えないでしょう。
実質的な民間企業になっていない、国有企業のようなものだからです。ガバナンスも株主への意識もない。トップの人事を見ればわかるでしょう。
日本郵政は民営化後、これだけ迷走して、それでも社長は総務相からの天下りです。これからの時代、メガバンクや地銀など金融業は大きな変革の荒波に呑み込まれていきます。
その中で、このような組織や体質の金融機関が革新的なアイデアやサービスを打ち出して乗り切っていけるとは、とても思えません。
Q.日本製鉄の見通しは?
いつもありがとうございます。勉強させて頂いております。
日本製鉄が棒上げしましたが、まだ上げ余地はありますでしょうか。
回答
日本製鉄(5401)はまだまだ上値があります。というのは、長期的に見て、という意味です。
今の戻りはグローバル景気回復の流れで買われているだけですが、同社はこの先、脱炭素という大きなテーマの中で存在感を示していくでしょう。環境意識が世界的に高まる中、日本のメーカーの技術力にスポットが再び当たると思います。
Q.ワクチン接種普及後のオリエンタルランドについて
オリエンタルランドはワクチン接種が進むにつれ、高値を超えてくるとお思いでしょうか。
回答
5月26日に出たオリエンタルランド(4661)とその大株主の京成電鉄(9009)の大陽線が市場の話題になっています。
OLCはポスト・コロナのリーディング銘柄としての地位は堅いでしょう。高値も早晩とってくると思われます。
Q.デンソー株について
デンソー株の購入を考えていますが、どれぐらいのスパンで保有していけばよいでしょうか?
回答
デンソー(6902)は自動車業界が迎えている大転換期を勝ち残っていける数少ない日本企業のひとつだと思っておりますので、長期で保有されるのが良いでしょう。
2040年くらいには「自動車」の概念が大きく変化しており、その中ではボッシュやコンチネンタル、ZFなど外資メガ・サプライヤー(自動車部品の大手)が有意な地位を占めると考えていますが、それに伍していけるのはデンソー、アイシン(7259)くらいでしょう。
Q.野村證券の見通しについて
野村をアルケゴス騒動の直前に買ってしまいました。早めに見限った方がよいでしょうか?
回答
アルケゴスは大した話ではありません。
それより、野村(8604)が打ち出している手数料ビジネスからフィービジネスへの転換が(今度こそ)本当に成功するかどうかがカギです。
Q.暗号資産と株価について
■暗号資産と株価やトレンド等に関連性はありますか。(Lala様)
■ビットコインは今後どうなると思われますか?(マーサ様)
■一部のビットコイン銘柄のチャートを見ていると申し合わせたように良い材料と悪材料が出てきているように思えるのですが、偶然でしょうか?。(さな様)
回答
暗号資産と株価は相関がありません。
すべての資産に共通ですが、相関は定常的でなく、相関が高まったり弱まったりするものです。暗号資産と株価は相関する「理論的背景」がありませんので、相関しないものと考えるのが良いでしょう。だからこそ分散投資の意味があります。
ビットコインは、過去何度もそうだったように、乱高下を繰り返しながら、長期的に価格は上昇していくでしょう。それは世界中で金融の緩和的状況から抜け出せないことが背景にあります。基本的に低成長で低金利の時代がまだ続くでしょう。そういう時代はデジタルゴールドの魅力が高まるでしょう。
このコーナーでは、お客様からいただいた質問にチーフ・ストラテジストの広木隆が回答します。
今回は2021年5月24日と5月25日に実施したオンラインセミナー広木隆のNight Session で回答しきれなかった質問から抜粋して回答しております。
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