東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は6日ぶりに反落となりました。98円安の28,543円で寄り付いた日経平均は取引開始から5分後に54円安の28,587円まで戻した後下げ幅を広げると10時10分過ぎに281円安の28,360円まで下落しましたが、やや持ち直すと193円安の28,449円で前場を終えました。174円安の28,467円でスタートした後場の日経平均は12時40分過ぎに95円安の28,547円まで戻した後14時10分過ぎに183円安の28,458円まで下げ幅を広げましたが、その後引けにかけて持ち直すと結局93円安の28,549円となっています。こうしたなか新興市場はまちまちで東証マザーズ指数が下落となった一方で、日経ジャスダック平均は上昇となっています。
2.個別銘柄等
ラウンドワン(4680)やGunosy(6047)が投資判断や目標株価の引き上げを受けて大幅高となりました。ラウンドワンが目標株価の引き上げを受けて一時3.9%高となり年初来高値を更新したほか、Gunosyも投資判断と目標株価の引き上げを受けて8.0%高となりました。六甲バター(2266)も5.0%高となりました。兵庫県明石市に所有する土地を売却し特別利益を計上することから上期の純利益の見通しを上方修正したことが好感されました。
一方で富士通(6702)が3.0%安となりました。富士通の情報共有ツールに第三者からの不正アクセスがあった問題で内閣サイバーセキュリティセンターや外務省、国土交通省の情報が漏れていたことが判明したことで売りがかさみました。スルガ銀行(8358)も5.4%安となりました。経営再建の手法を巡る両社の対立が激しくなったためノジマ(7419)との資本・業務提携の解消に向けた協議を始めると伝わったことが嫌気されました。また、コナミホールディングス(9766)が目標株価の引き下げを嫌気して一時4.0%安となったうえ、ダイドーグループホールディングス(2590)も第1四半期の営業利益が前年同期比で42.5%減となったことで4.9%安となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は93円安となりました。昨日の米国市場が小幅な上昇に止まったことから売りが優勢となりました。昨日まで5日続伸となっていたことから売りが出やすかったといえますが、25日移動平均線に上値を押さえられた翌日に下落となったことで上値の重さが改めて意識されそうで、こうしたなかで明日以降も節目の28,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。
なお、日本時間の21時30分には1-3月期の米GDP改定値や4月の米耐久財受注額が発表される予定です。また、27日の米国ではセールスフォース・ドットコム(CRM)などの決算発表が予定されています。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)