【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,312.46 ▼81.52 (5/25)
NASDAQ: 13,657.17 ▼4.00 (5/25)
1.概況
米国市場は利益確定の売りに押されて反落となりました。34ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に117ドル高まで上昇した後昼前に80ドル安程度まで下落しましたが、持ち直すと昼過ぎには70ドル高近くまで再び上昇しました。しかし、買いが続かずその後上げ幅を縮めマイナスに転じると取引終盤に127ドル安まで下落し結局81ドル安の34,312ドルで取引を終え4日ぶりに反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も4ポイント安の13,657ポイントと反落となりました。
2.経済指標等
4月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比5.9%減の86万3000戸となり市場予想を下回りました。5月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数も117.2と前月から低下し市場予想を下回っています。一方で3月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数は前年同月比13.3%上昇し市場予想も上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が下げ、エネルギーが2%安となったほか、公益事業も1%を超える下落となりました。金融も1%近く下げています。一方で一般消費財・サービスや不動産、コミュニケーション・サービスなどの5業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はアムジェン(AMGN)が2%を超える下落となったほか、メルク(MRK)も2%近く下げました。また、シェブロン(CVX)とトラベラーズ(TRV)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、JPモルガン・チェース(JPM)、ゴールドマン・サックス(GS)も1%以上下げています。一方でボーイング(BA)とウォルト・ディズニー(DIS)が1%以上上げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、バイオ製薬のモデルナ(MRNA)が12-17歳への新型コロナウイルスワクチンの臨床試験で100%の有効性が確認できたと発表したことで3%余り上昇しました。暗号資産交換業者のコインベース(COIN)も買いの投資判断を受けて7%を超える上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い1.56%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)