【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,327.79  ▼54.34 (5/17)
NASDAQ: 13,379.05  ▼50.93 (5/17)

1.概況

米国市場は長期金利の上昇を受けてハイテク株中心に売りが優勢で3日ぶりに小幅反落となりました。6ドル安と小幅に下落してスタートしたダウ平均は取引開始から1時間余りで205ドル安まで下げ幅を広げましたが、午後に入って持ち直すと結局54ドル安の34,327ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も50ポイント安の13,379ポイントとなっています。

2.経済指標等

5月の米ニューヨーク連銀製造業景況指数は24.3と前月から低下しましたが市場予想を上回っています。また、5月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数は83となり市場予想と一致しています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちコミュニケーション・サービスや公益事業、情報技術などの7業種が下げました。一方でエネルギーと素材、金融の3業種が上げ、エネルギーは2%を超える上昇となりました。不動産は変わらずとなっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルト・ディズニー(DIS)が2%以上下げたほか、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も1%以上下げました。また、ハイテク株中心に売りが優勢となるなかマイクロソフト(MSFT)とセールスフォース・ドットコム(CRM)も1%以上下げたうえ、アップル(AAPL)も1%近く下落しています。一方でメルク(MRK)が2%高となり、ダウ(DOW)とシェブロン(CVX)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、キャタピラー(CAT)も1%以上上げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、暗号資産のビットコイン相場の下落を受けて電気自動車のテスラ(TSLA)が2%余り下げています。暗号資産交換業者のコインベース・グローバル(COIN)も4%近く下げ上場来安値を付けています。ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)は7月の航空便を6月に比べ400便以上増やすと発表したことで2%以上上げました。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い1.65%となりました。ドル円は109円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅な下げに止まったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日は取引開始前の8時50分に1-3月期のGDP速報値が発表されますが、3四半期ぶりのマイナス成長が見込まれていることから注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)