ウーバー・テクノロジーズ(UBER)決算:一株損益は6セントで市場予想を上回る

企業概要

ウーバー・テクノロジーズは、乗客と運転手、食事の注文者とレストランやフードデリバリーサービス提供者、および、荷送人と運送人をマッチングするためのテクノロジーを提供している。運営するオンデマンドテクノロジー・プラットフォームは、最終的には同社が「空飛ぶ車のシェアリング」と呼ぶ自律車両、無人機による配送、Uber Elevateなどの新たな製品やサービスに利用される可能性がある。サンフランシスコに本社を置き、世界63ヶ国以上で事業を展開している。現在、1億1千万人を超えるユーザーが少なくとも月に1回はライドシェアリングを利用し、あるいは、食事を注文している。売上高の約76%はライドシェアリングが占め、22%が食事の配達から生み出されている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比10.8%減の29億ドル(市場予想は32億7,000万ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・6セントの赤字(市場予想は60セントの赤字)

5月5日に発表した2021年1-3月期決算は売上高が前年同期比11%減の29億300万ドル(約3,100億円)だった。最終損益は1億800万ドルの赤字(前年同期は29億3,600万ドルの赤字)だった。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

料理宅配を含む配達サービス部門の売上高は3.3倍に伸びたがライドシェアの落ち込みを補えず、4四半期連続で前年実績を下回った。決算発表日引け後の時間外取引では、49ドル台で推移している(NY時間午後8時30分時点)。当面底値模索の動きとなろう。

【図表3】株価上場来チャート
出所:トレードステーション

コムキャスト(CMCSA)決算:一株利益は76セントで市場予想を上回る

企業概要

コムキャストは、3つの事業で構成されている。コアケーブル事業は、テレビ、インターネット・アクセス、および電話サービスを、約6,000万の米国の家庭および企業(米国の半分近く)に提供可能なネットワークを所有する。地域の約55%の家庭が、少なくとも1つのコムキャスト・サービスを契約している。2011年にGEから、CNBC、MSNBC、USAなどのケーブルネットワーク、NBC放送ネットワーク、地元のNBC関連会社、Universal Studiosやいくつかのテーマパークなどを含むNBCUniversalを買収。2018年に買収したSkyは、英国で最も優勢なテレビ局で、地位を築くために独占的なコンテンツに大幅な投資をしてきた。イタリア最大の有料テレビプロバイダーでもあり、ドイツとオーストリアでのプレゼンスを有する。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第1四半期(1月-3月期)実績

★総売上高・・・前年同期比2%増の272.05億ドル(市場予想は266.50億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・76セント(市場予想は59セント)

第1四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

好決算を受け、決算発表日の場中では4.25%上昇した。短期目標株価は65ドルである。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

キャタピラー(CAT)決算:一株利益は2.87ドルで市場予想を上回る

企業概要

キャタピラーは、重機(建設・鉱山機械)、パワー(エンジン・発電機)システム、機関車製造で長い実績を持つ世界的企業である。重機製造の世界市場シェアは15%超(2020年)に及ぶ。建設機械事業、鉱山機械事業、エネルギー・運輸事業、キャタピラーファイナンシャルサービス事業の4つの報告部門からなる。世界に約2,000の支店を展開し、168のディーラーによってグローバル・ネットワークが構築されている。キャタピラーファイナンシャルサービス事業部門は、ディーラー向けにホールセール・ファイナンス、顧客向けにも機械やエンジンのためのリテール・ファイナンスを提供し、製品販売の可能性を高めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比12%増の118.9億ドル(市場予想は104.82億ドル)

★1株当たり利益(調整後)・・・2.87ドル(市場予想は1.95ドル)

第1四半期売上高は予想を上回り、調整済みEPSは予想を大幅に上回った。2021年1-3月期決算は純利益が前年同期比40%増の15億ドルだった。最終増益は2019年10-12月期以来、5四半期ぶり。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

中国や南米で建設機械の需要が回復し、北米市場の販売も前年同期を上回った。バイデン政権によるインフラ投資計画、経済正常化シナリオでメリットを享受する企業である。ゆっくりした上昇トレンドを継続しよう。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

オーバーストック・ドットコム(OSTK)決算:一株利益は0.57ドルで市場予想を上回る

企業概要

オーバーストック・ドットコムは、ウェブサイトを通じて製品やサービスを提供するオンライン小売業者である。家具・室内装飾品、ジュエリー、腕時計、アパレル・アクセサリー、BMMG (書籍、雑誌、CDなど)、エレクトロニクスなど幅広い商品を扱う。家庭用品・ガーデニング商品の売上が、全体の売上高の大半を占めている。自社の在庫を販売するダイレクト事業や、メーカー、流通業者、その他サプライヤーからの商品を自社のウェブサイトで販売するパートナー事業を展開している。事業別ではパートナー事業が、地域別では米国が収益の大半を占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比88%増の6.60億ドル(市場予想は5.82億ドル)

★1株当たり利益・・・0.57ドル(市場予想は0.04ドル)

第1四半期売上高、調整済みEPS、EBITDA、フリーキャッシュフローは全て予想を上回った。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

好決算を受け、決算発表日の場中で5%程度上昇する場面があった。今後も高値奪回を目指して底堅い動きが続こう。

【図12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション