【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,548.53 △318.19 (5/6)
NASDAQ: 13,632.84 △50.42 (5/6)
1.概況
米国市場は米新規失業保険申請件数が市場予想を上回る改善となったことを好感して上昇し、ダウ平均が連日で史上最高値を更新しました。14ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に45ドル安とマイナスとなる場面もありましたが、下げ渋ると持ち直し昼前には220ドル高近くまで上昇しました。その後一旦伸び悩みましたが引けにかけて一段高となり引け間際に330ドル高まで上げ幅を広げると結局318ドル高の34,548ドルと4日続伸となり前日に続いて史上最高値を更新して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も50ポイント高の13,632ポイントとなり5日ぶりに反発しています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比9万2000件減の49万8000件となり市場予想を上回る改善となりました。新型コロナウイルス感染拡大の第1波を抑制するために生活に必須でない事業の閉鎖が義務付けられた2020年3月中旬以降では初めて50万件を下回っています。また、1-3月期の米労働生産性指数速報値も年率換算で前期比5.4%上昇し市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも金融と生活必需品、コミュニケーション・サービス、情報技術が1%以上上昇したほか、素材も1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はキャタピラー(CAT)とマクドナルド(MCD)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)を除く27銘柄が上げました。そのなかでもシスコシステムズ(CSCO)とゴールドマン・サックス(GS)、IBM(IBM)、JPモルガン・チェース(JPM)が2%を超える上昇となっています。
ダウ平均構成銘柄以外では、決算が市場予想を上回る増収増益となった決済サービスのペイパル・ホールディングス(PYPL)が2%近く上げています。一方で配車サービスのウーバーテクノロジーズ(UBER)が決算で配車事業の売上高が大幅な減収となったことで9%近く下げています。クルーズ船のノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)も決算で1株損益が市場予想よりも悪化したことで7%近く下落しました。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの1.57%となりました。ドル円は109円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか昨日に500円を超える上昇となった日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)