【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ： 34,137.31 △316.01 （4/21）
NASDAQ： 13,950.22 △163.95 （4/21）
1.概況
米国市場は新型コロナウイルスのワクチン接種が順調に進んでいることからワクチン普及による経済活動の正常化への期待から景気敏感株中心に買いが入り3日ぶりに反発しました。ダウ平均は13ドル安と小幅に下落してスタートしましたが、直ぐにプラスに転じると一日を通して上げ幅を広げる展開となり結局316ドル高の34,137ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も163ポイント高の13,950ポイントとなっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、素材が2％近く上昇したほか、エネルギーと金融、資本財・サービス、一般消費財・サービス、ヘルスケア、情報技術も1％以上上げています。一方で公益事業とコミュニケーション・サービスの2業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。そのなかでもIBM（IBM）が4％近く上げたほか、ダウ（DOW）も3％を超える上昇となりました。ナイキ（NKE）とキャタピラー（CAT）も2％以上上げ、ビザ（V）も2％近く上昇しました。
ダウ平均構成銘柄以外では、クルーズ船のノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス（NCLH）が投資判断の引き上げを受けて10％余り上げています。バイオ製薬のモデルナ（MRNA）も来年向けの新型コロナウイルスのワクチン供給でイスラエルと契約を結んだと発表したことで8％余り上昇しました。また、オランダの半導体製造装置大手のASMLホールディング（ASML）の好決算を受けてアプライドマテリアルズ（AMAT）やラムリサーチ（LRCX）が買われ、アプライドマテリアルズが5％高となり、ラムリサーチも4％以上上げています。一方で動画配信のネットフリックス（NFLX）が世界の有料契約者数の伸びが市場予想を大きく下回ったことで7％以上下落しました。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの1.55％となりました。ドル円は108円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
（マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之）
