【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,821.30  ▼256.33 (4/20)
NASDAQ: 13,786.27  ▼128.50 (4/20)

1.概況

米国市場は世界で新型コロナウイルスの新規感染者数が増加基調にあることから景気敏感株を中心に売りが出て続落となりました。43ドル安でスタートしたダウ平均は下げ幅を大きく広げ昼前に350ドル安余りまで下落した後下げ渋り昼過ぎに220ドル安程度まで戻しましたが、再び下げ幅を広げると取引終盤には390ドル安まで下落しました。その後引けにかけて持ち直したダウ平均ですが上値は重く結局256ドル安の33,821ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も128ポイント安の13,786ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、エネルギーが2%を超える下落となったほか、金融も2%近く下げています。また、一般消費財・サービスと資本財・サービスも1%以上下落しています。一方で4業種が上げ、公益事業と不動産が1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではボーイング(BA)とナイキ(NKE)が4%余り下げたほか、ゴールドマン・サックス(GS)とダウ(DOW)も3%を超える下落となりました。一方で売上高が5四半期ぶりに増収となったIBM(IBM)が4%近く上げ、決算が市場予想を上回る増収増益となったジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も2%を超える上昇となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)が決算が5四半期連続の最終赤字となったことで8%を超える下落となりました。他の空運株にも売りが広がりアメリカン航空グループ(AAL)が5%以上下げ、デルタ航空(DAL)も3%を上回る下落となっています。また、取引終了後に決算を発表した動画配信のネットフリックス(NFLX)は世界の有料契約者数の伸びが会社予想と市場予想に届かなかったことから時間外で大きく下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%低い1.55%となりました。ドル円は108円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の29,000円を割り込んで下げ幅を広げる展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)