【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,153.21  △171.66 (4/1)
NASDAQ: 13,480.11  △233.24 (4/1)

1.概況

米国市場は長期金利の上昇一服を受けてハイテク株に買いが入り上昇し、S&P500株価指数が史上最高値を更新しました。ダウ平均は73ドル高でスタートするとまもなくして上げ幅を縮めましたが前日終値を前に下げ渋り底堅さをみせると持ち直し一日を通して堅調に推移すると引け間際に185ドル高まで上昇し結局171ドル高の33,153ドルで取引を終え3日ぶりに反発しています。また、S&P500株価指数も46ポイント高の4,019ポイントと続伸となり初めて4,000ポイント台に乗せ3月26日に付けた史上最高値(3,974ポイント)を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も233ポイント高の13,480ポイントと続伸し2%近い上昇となっています。

2.経済指標等

3月の米ISM製造業景況感指数は64.7と前月から上昇し約37年ぶりの高水準を記録して市場予想も上回りました。また、2月の米建設支出も前月比0.8%減に止まり市場予想を上回りました。一方で先週一週間の新規失業保険申請件数も71万9000件と前週から6万1000件増となり市場予想を上回る悪化となりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、エネルギーと情報技術、コミュニケーション・サービスが2%以上上昇しました。一方で生活必需品とヘルスケア、公益事業の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ハイテク株が買われるなかセールスフォース・ドットコム(CRM)が3%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)とネットフリックス(NFLX)も3%以上上げました。米陸軍に拡張現実(AR)端末のホロレンズの特注品を供給すると発表したマイクロソフト(MSFT)も3%近く上げ、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も2%以上上昇しています。半導体株も高くウエスタンデジタル(WDC)が7%近く上げ、決算が市場予想を上回ったマイクロン・テクノロジー(MU)も5%近く上昇しました。クアルコム(QCOM)とエヌビディア(NVDA)も3%以上上げています。また、台湾の半導体受託生産大手のTSMCが今後3年で1000億ドルを投資する計画を明らかにしたことで半導体製造装置株も買われアプライドマテリアルズ(AMAT)が6%近く上げ、ラムリサーチ(LRCX)も7%以上上昇しています。一方で中古車販売のカーマックス(KMX)が決算で売上高が市場予想を下回ったことで7%安となっています。 

5.為替・金利等

長期金利は0.07%低い1.67%となりました。ドル円は110円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。今晩に米雇用統計の発表を控え様子見となりやすいなかで日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)