【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 31,535.51  △603.14 (3/1)
NASDAQ: 13,588.83  △396.48 (3/1)

1.概況

米国市場は新型コロナウイルスワクチン普及や追加経済政策の早期成立によって経済活動の正常化が進むとの期待が高まったことや、長期金利も小幅な上昇に止まったことから大幅高となりました。133ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に700ドル高程度まで上昇した後一旦伸び悩み昼過ぎに540ドル高程度まで上げ幅を縮めましたが、再び上げ幅を広げると取引終盤には735ドル高まで上昇しました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局603ドル高の31,535ドルで取引を終え3日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も396ポイント高の13,588ポイントと続伸となり3%の上昇となっています。

2.経済指標等

2月の米ISM製造業景況感指数は60.8と2018年2月以来3年ぶりの高水準となり市場予想を上回りました。1月の米建設支出も前月比1.7%増となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも情報技術と金融が3%を超える上昇となったほか、エネルギーと素材、資本財・サービス、コミュニケーション・サービス、一般消費財・サービス、公益事業も2%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はメルク(MRK)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)を除く28銘柄が上げました。そのなかでもユナイテッド航空ホールディングス(UAL)が墜落事故を起こした737MAXを追加発注したと伝わったことでボーイング(BA)が6%近く上げたほか、アップル(AAPL)も5%を超える上昇となりました。ダウ(DOW)とゴールドマン・サックス(GS)、インテル(INTC)、トラベラーズ(TRV)、ウォルト・ディズニー(DIS)も3%以上上げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、著名アクティビスト(物言う株主)が取締役に就任すると発表したエクソンモービル(XOM)が4%近く上げています。また、主要ハイテク株も高く電気自動車のテスラ(TSLA)が6%以上上げ、フェイスブック(FB)も3%近く上げました。グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)とネットフリックス(NFLX)も2%以上上昇しています。さらに半導体株も堅調でマイクロン・テクノロジー(MU)が3%を超える上昇となり、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とクアルコム(QCOM)も2%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い1.42%となりました。ドル円は106円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が30,000円の大台を試すような展開をみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)