アプライド・マテリアルズ(AMAT)決算:一株利益は1.39ドルで市場予想を上回る
企業概要
アプライド・マテリアルズは、世界最大級の半導体製造装置メーカーで、世界中のほぼすべての半導体チップ製造に対応する材料工学ソリューションを提供する。リソグラフィを除く重要な半導体製造工程のほとんどで使用されるシステムを取り扱う。主に、物理的気相成長法(PVD)および化学的気相成長法(CVD)、エッチング、化学機械研磨(CMP)、ウエハーやマスクの検査、クリティカルディメンション(CD)測定、欠陥レビューSEM(走査電子顕微鏡)の装置を手掛ける。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第1四半期(11月-1月期)実績
★売上高・・・前年同期比24%増の51.6億ドル(市場予想は49.9億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.39ドル(市場予想は1.28ドル)
★粗利益率・・・45.9%(市場予想は45.3%)
第2四半期(2月-4月期)ガイダンス
★売上高・・・51.9-55.9億ドル(市場予想は49.2億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.44-1.56ドル(市場予想は1.27ドル)
第1四半期売上高、調整済みEPSがともに予想を上回った。続く第2四半期売上高、調整済みEPSガイダンスレンジもともに予想を上回った。
今後の株価見通し
今回の決算発表を受け、同社の株価は時間外取引で一時約5.6%上昇した。デジタル化やコミュニケーションのニーズが半導体産業の成長をけん引し、クラウドサーバ、サーバストレージ、ゲーム機、ヘルスケア機器などが、メモリやIT関連機器の需要を押し上げるだろう。
アリスタ・ネットワークス(ANET)決算:一株利益は2.49ドルで市場予想を上回る
企業概要
アリスタ・ネットワークスは、ネットワーキングソリューション事業者向けにソフトウェアおよびハードウェアを提供するプロバイダーである。1事業部門からなり、ソフトウェア、スイッチング、およびルーター製品は、高パフォーマンスのネットワーキングアプリケーションを対象としている。サービス収入はテクニカルサポートによってもたらされる。顧客には、データセンター、企業、サービスプロバイダー、およびキャンパス市場が含まれる。カリフォルニア州サンタクララに本社を置き、米州が収益の大部分を占める。また、欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域、アジア太平洋地域でも販売を手掛ける。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比17%増の6.49億ドル(市場予想は6.29億ドル)
★調整済みEPS・・・2.49ドル(市場予想は2.39ドル)
★粗利益率・・・65.0%(市場予想は66.6%)
第1四半期ガイダンス
★売上高・・・6.30-6.50億ドル(市場予想は6.09億ドル)
★粗利益率・・・63-65%
★営業利益率・・・37%
第4四半期売上高、調整済みEPSがともに予想を上回った。続く第1四半期売上高ガイダンスレンジも予想を上回った。これを受け、同社株は引け後の時間外取引で引け値比5.6%上昇。
今後の株価見通し
今回の好決算を受け、引け後325ドル台で推移している。5Gの本格展開を背景に、更なる上値追いが見込めよう。
アルベマール(ALB)決算:一株利益は1.17ドルで市場予想を上回る
企業概要
アルベマールは、世界最大級のリチウム生産会社である。電気自動車用のリチウムイオンバッテリーに対する需要の高まりからリチウムへの需要についても堅調な伸びが見込まれる。チリおよび米国でブライン(高塩分水)から、オーストラリアでは合弁事業でリシア輝石からリチウムを生産する。難燃剤に使用される臭素系化学品や石油精製用触媒の製造においても世界的に主導的な地位にある。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比11%減の8.79億ドル(市場予想は8.55億ドル)
★調整済みEBITDA・・・前年同期比25%減の2.21億ドル(市場予想は2.15億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.17ドル(市場予想は1.11ドル)
2021年度通期ガイダンス
★売上高・・・32-33億ドル(市場予想は32億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・3.25-3.65ドル(市場予想は4.10ドル)
★調整済みEBITDA・・・8.1-8.6億ドル(市場予想は8.50億ドル)
通期ベースの調整済みEPSガイダンスが予想を下回った。
今後の株価見通し
リチウムの探査コスト上昇と価格下落が背景で、利益見通しが悪化して株価は調整していたが、100ドルのネックライン超えV予想値の2層倍に近い190ドルレベルまで上がった。ここからはしばらく値固めのフェーズになりそうだが、いずれ上値追いになるのではないか。
ショッピファイ(SHOP)決算:一株利益は1.58ドルで市場予想を上回る
企業概要
ショッピファイは、主に中規模・小規模事業者がマルチチャネル店舗を展開するための、クラウドベースのeコマース・サイト構築用プラットフォームを提供している。事業は、サブスクリプション・ソリューション(2018年度売上高の43%を占める)とマーチャント・ソリューション(同57%)の2つの部門で構成されている。サブスクリプション・ソリューション部門は、マーチャントが、ウェブサイト、実店舗、ポップアップ店舗、キオスク、ソーシャルメディアネットワーク(フェイスブック)やアマゾンなど、さまざまなプラットフォームでeコマースを展開するためのサービスを提供している。マーチャント・ソリューション部門では、Shopify Pay、Shopify ShippingやShopify Capitalなどeコマース・プラットフォームを展開するのに必要な付帯的サービスを提供している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比94%増の9.78億ドル(市場予想は9.10億ドル)
★1株当たり利益・・・1.58ドル(市場予想は1.21ドル)
★純利益・・・前年同期比297%増の1.99億ドル(市場予想は1.51億ドル)
★営業利益(調整後)・・・ 2億ドル
2021年通期ガイダンス
★売上高・・・30.5%増の38.2億ドル
第1四半期売上高、調整済みEPSがともに予想を上回った。2020年10-12月期決算は市場予想を上回る増収増益だった。2021年12月期の増収率は2020年12月期(86%)を下回ると予想し、「2020年のように販売関連収入を押し上げた取引総額の急増を繰り返すことはないだろう」と説明した。同社のプラットフォームで新規開店するネット通販サイト数の増加ペースも減速するため、サブスクリプションサービス収入も伸び悩むとみている。
今後の株価見通し
5年間チャートによると、5ヶ月間は845ドルレベルを下値に、1,150ドルを上値にしたレンジ内の動きになっていたが、2020年末に上抜けた。巣籠り状態から正常化したにしても、新型コロナ前でも高成長が続いていたため同社の安定成長は続くと考えている。
ロク(ROKU)決算:一株利益は49セントで市場予想を上回る
企業概要
ロクは、視聴時間で米国最大のストリーミングプラットフォームを運営している。2019年にストリーミング配信されたコンテンツの視聴時間は400億時間を上回る。社名を冠したオペレーティング・システム(Roku operating system)は、自社のハードウェアだけでなく、TCL、Onn、Hisenseといったメーカーのテレビやサウンドバーなどの提携ブランド商品に使用されている。収益は、広告や配信、ハードウェア販売、OSライセンス供与、サブスクリプション型販売から生み出されている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比58%増の6.5億ドル(市場予想は6.17億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・49セント(市場予想は5セントの赤字)
★調整後EBITDA … 1.14億ドル(市場予想は4220万ドル)
★粗利益率…47%(市場予想は40.1%)
第1四半期(1月-3月期)実績
★売上高・・・4.78-4.93億ドル(市場予想は4.55億ドル)
★調整後EBITDA…2700-3400万ドル(市場予想は4.1万ドルの赤字)
ガイダンスにいたるまで、売上高、調整済みEBITDAが全て予想を上回った。
今後の株価見通し
従来の有料ケーブルテレビは「コードカット」されて視聴者はどんどんストリーミング配信サービスに移行しているため、コードカッティングによるTVストリーミング市場拡大のトレンドはROKUにとっては追い風だ。
ロクのインターネットテレビ接続機器は最も値段が安く、アップルの「Apple TV」、アマゾンの「Amazon Fire TV」は、自社のサービスのみ配信するが、ロクは全部のコンテンツを流している。ケーブルテレビに広告を出すよりロクに広告を出した方が、ピンポイントで自分の望む属性の視聴者に広告を届けられるメリットがある。更なる上値追いが期待できよう。