アカマイ・テクノロジーズ(AKAM)決算:一株利益は1.33ドルで市場予想を上回る

企業概要

アカマイ・テクノロジーズは、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)を運営している。CDNは、Akamaiサーバーにコンテンツを保存する顧客ユーザーが、より速く、より安全に、より良い品質で、それぞれの顧客にリーチできるように、ネットワークのエッジ(ユーザーに近い場所)にサーバーを配置することを必要とするものである。130ヶ国にわたる1,700以上のネットワーク内に、数千のプレゼンスポイントに分散された20万以上のサーバーを有している。

顧客には、一般に、ビデオコンテンツのストリーミング、またはビデオゲームのダウンロードを利用可能にするメディア会社、およびEコマース会社や金融機関のようなインタラクティブまたは高トラフィックウェブサイトを運営する他の企業が含まれる。また、サイバー脅威から顧客を守るために、中核事業であるWeb事業やメディア事業と統合したセキュリティー事業を展開している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第4四半期(9月-11月期)実績

★売上高・・・前年同期比9.6%増の8.46億ドル(市場予想は8.30億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・1.33ドル(市場予想は1.31ドル)

第1四半期(12月-2月期)ガイダンス

★売上高・・・8.22-8.36億ドル(市場予想は8.18億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・1.28-1.31ドル(市場予想は1.29ドル)

21年度通年ベースガイダンス

★売上高・・・33.7-34.2億ドル(市場予想は33.9億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・5.33-5.46ドル(市場予想は5.46ドル)

第4四半期実績、続く第1四半期ガイダンスレンジ、21年度通年ベース売上高ガイダンスレンジは全て予想を上回ったが、21年度通年ベース売上高ガイダンスレンジのみ予想を下回った。これを受け、同社株は決算発表日引け後の時間外取引で7.5%程度下落していた。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

引け後の時間外取引では、109ドル台で推移していた。21年度通年ベース売上高ガイダンスレンジのみ予想を下回っただけで、他の数字は全て予想を上回ったため、しばらく値固めした後、再度上値追いとなろう。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

イェルプ(YELP)決算:一株利益は27セントで市場予想を下回る

企業概要

イェルプは、主に米国のオンラインコンテンツ市場で事業を展開している。企業と消費者との間のギャップを埋めるために、ウェブベースのプラットフォームおよびモバイルアプリケーションを提供する。プラットフォーム上で製品レビュー、チップス、写真、およびビデオを通して消費者を支援することで、消費者がより最適な購入の意思決定を行うことを可能にする。

また、フィードバックをプラットフォームに掲示することもできる。さらに、広告スペースを提供することで、事業者が潜在的な顧客にアプローチすることを可能にする。購入者は、プラットフォームを通じて企業と直接取引することもできる。事業者から得るウェブサイトおよびモバイルアプリケーション上の広告収入が主な収益源である。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比13%減の2.33億ドル(市場予想は2.29億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・27セント(市場予想は31セント)

★調整済みEBITDA・・・前年同期比2.3%減の5960万ドル(市場予想は4240万ドル)

決算総括

第4四半期売上高、調整済みEBITDAはともに予想を上回ったが、調整済みEPSは下回った。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

 

【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

業界内競争激化懸念により株価は低迷していたが北米に軸足を移し、人員削減も実施していること、買収ターゲットとしての魅力もある。今回の決算を受け、引け後株価は上昇した。
 

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

シスコ・システムズ(CSCO)決算:一株利益は79セントで市場予想を上回る

企業概要

シスコ・システムズは、ネットワーク・ソリューション関連のハードウェアやソフトウェアを提供する。インフラストラクチャー・プラットフォーム(スイッチ、ルーター、データセンター、ワイヤレス・アプリケーション向けの、コラボレーション、アナリティクス、モノのインターネット(IoT)などの製品)、セキュリティー(ファイアウォール、ソフトウェア定義型ネットワーク(SDN)製品)、サービス(テクニカルサポート、アドバンスドサービス)などの事業からなる。

ハードウェア製品は幅広く、SDN、アナリティクス、インテントベース・ネットワーキングのためのソリューションで補完されている。ソフトウェアとサービス主体の企業となり、定期課金型のサブスクリプション収益増を目指す。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第2四半期(11月-1月期)実績

★売上高・・・前年同期比0.4%減の119.6億ドル(市場予想は118.9億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・79セント(市場予想は75セント)

★粗利益率・・・66.9%(前年同期は66.4%、市場予想は64.8%)

第3四半期(2月-4月期)ガイダンス

★増収率・・・3.5-5.5%(市場予想は2.78%)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・80-82セント(市場予想は81セント)

★粗利益率・・・65-66%(市場予想は65.2%)

米ネットワーク機器大手シスコ・システムズが発表した第3四半期決算は、5四半期連続の減収となった。在宅勤務の拡大を受け、法人顧客によるオフィスのネットワークインフラ製品への支出が減少した。第3四半期の売上高見通しは市場予想を上回ったものの、第2四半期のさえない業績を嫌気して株価は引け後の時間外取引で4%下落した。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

エンタープライズ部門の売上高はワクチン普及にともない、今後経済正常化の動きが予想される。45ドルレベルで値固めし、更なる上値追いの動きとなろう。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ツイッター(TWTR)決算:一株利益は27セントで市場予想を下回る

企業概要

ツイッターは、ショートフォームテキスト(最大280文字)、画像、およびビデオコンテンツのためのオープンソース型配信プラットフォームおよび交流のためのプラットフォームを運営している。

ユーザーは、自分の関心のあることについて自身のソーシャルネットワークを作ることができ、それによってインタレスト・グラフが構築される。多くの著名人がツイッターアカウントを利用している。広告収入(売上高の90%を占める)とユーザー・データのライセンス料(同10%)が収益源である。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比28%増の12.9億ドル(市場予想は11.9億ドル)
〇広告収入・・・前年同期比31%増の11.6億ドル(市場予想は10.5億ドル)

★1株当たり利益(調整後)・・・27セント (市場予想は30セント)

★EBITDA(調整後)・・・前年同期比37%増の5.09億ドル(市場予想は4.21億ドル)              

第1四半期(1月-3月期)ガイダンス

★売上高・・・9.4-10.4億ドル(市場予想は9.83億ドル)

通期ガイダンス

★設備投資・・・9.0-9.5億ドル(市場予想は7.48億ドル)

9日夕に発表した2020年10-12月期決算で売上高が市場予想を上回った。新型コロナウイルスや昨年11月の米大統領選挙などの情報を求めて利用が拡大した。1月も利用者数の高い伸びが続いたと開示したことも買いを誘った。

売上高は前年同期比28%増の12億8904万ドルと、市場予想(11億8200万ドル)を上回った。広告収入が31%増の11億5000万ドルだった。国内外で広告需要が強かったという。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

第4四半期の売上高は、過去最高となった。広告収入は同31%増と絶好調だったため、さらなる上値追いを試すだろう。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

リフト(LYFT)決算:一株利益は27セントで市場予想を下回る

企業概要

リフトは、米国第2位のライド・シェアリング会社である。乗客と運転手をリフト(Lyft)アプリケーションでつないでいる。2013年に米国で設立され、米国外に市場を拡大するため、近年ではカナダ市場でも事業を展開している。

伝統的なプライベート・ライド、シェアード・ライド、ラグジュアリー・ライドを含むさまざまな乗車手段を提供している。また、自動車のライド・シェアリングに加えて、バイクとスクーターのライド・シェアリング市場にも参入し、マルチモーダルな交通手段をユーザーに提案している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比14%増の5.70億ドル(市場予想は5.61億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・27セント(市場予想は31セント)

★調整済み純損益・・・1.85億ドルの赤字(市場予想は2.25億ドルの赤字)

★EBITDA(調整済)・・・1.50億ドルの赤字(市場予想は1.83億ドルの赤字)

決算総括

9日夕に発表した2020年10-12月期決算は売上高が市場予想ほど落ち込まなかったうえ、1株損益の赤字幅は市場予想より小さく、好感した買いが集まっている。

ジョン・ジマー社長は、赤字が予想より小幅となったのは、当初の想定よりも大幅なコスト削減を実施したからだと説明。固定費は3億6000万ドル圧縮したほか、変動費も減らしたとし、この結果、配車サービスに客が戻った後も効率的な経営が続けられるはずだと語った。

【図表13】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表14】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

先々強気ガイダンスもあり、同社株は更なる上値追いとなろう。

【図表15】
出所:トレードステーション