お金持ちになりたい?
「お金持ちになりたいか」と聞かれたら、ほとんどの人は「はい」と答えるでしょう。
もちろん「お金持ち」の定義は人それぞれです。
FP(ファイナンシャル・プランナー)の立場としては一般的に「生涯お金に困らない」ことを目標にします。ですので、それを大幅に超えるお金を持つ必要はないというスタンスを取ります。しかしながら、何が起こるか分からない世の中です。余裕があるに越したことはないですよね。
コツコツと節約し、預貯金に励むだけでは「お金持ち」になれないことは、これだけ超低金利が続く世の中においては周知の事実でしょう。
それならば「宝くじだ!ギャンブルだ!」と思考がそちらに向いてしまっては、大きな落とし穴にはまります。経済効率性、確率性から考えても、「運一つ次第」というのは、夢はあっても、効果はほぼありません。
芸能界で成功する、スーパーアスリートになる、起業して成功する、医者や弁護士として成功する、スーパーサラリーマンになる・・・確かにお金持ちになれるかもしれませんが、それは世の中のごく一部の人々で、素晴らしい才能とたゆまぬ努力が実った場合に限られます。
お金持ちになるには、お金に働いてもらう
ごく普通の人が仕事で稼ぐ以上の「お金持ち」になるには、投資を行うこと、つまりお金に働いてもらうことが大事だと思います。ただしイチかバチかのリスクの高い手法や、投資ではなく投機になってしまうと、上述のギャンブルと変わりがなくなるので要注意です。
たくさんの情報が溢れている今、「お金持ちになるための・・・」といったタイトルのものを多く見かけます。仕事柄読んではみるものの、たいていは目新しい情報もなく、がっかりします。中には信じられないようなリスクを取ることを推奨しているものもあり、驚くこともあります。
「お金の基本」を身につける
裏を返せば、お金持ちになるための新たな特別な方法や生活習慣、投資方法があるわけではなく、これまで何度も繰り返し言われてきた基本的なことを着実に身につけることが必要だということでしょう。
つまり、
・ 無駄遣いをしない。資金使途不明金(何に使ったのか分からないお金)を作り出さない。
・ お金だけではなく、時間も無駄にしない。
・ 預貯金だけに頼らず、投資・運用することでお金を働かせる。
・ 実生活に経済的、時間的しわ寄せがくるような投資はしない。
・ 借金をベースにした生活をしない。(手軽でもカードローン、ボーナス払い、リボルビングなどを多用しない。)
・ 借金をベースにした投資はバランスに注意する。(高レバレッジにしない。)
・ リスクが偏らないよう分散させる。
・ 長期投資をすることで、複利効果を得る。
・ 投資・経済を学ぶ。
特に最後の「学ぶ」ですが、一番面倒で、大変と感じるかもしれません。しかし、学ぶことは最も大切なこととも言えます。学ばなければリスクの取り方の良し悪しも分かりませんし、相場もただの「運試し」になってしまいます。
もちろん、いくら勉強しても相場は思った通りには動きませんが、それでも学ぶことで理解し、備えることにつながります。先見の明となり、ハイリターンに結びつくことも期待できます。
普通の人がお金持ちになるのには、やはりコツコツとした努力が必要です。努力を続けることで、運に頼らずに実現する可能性、チャンスがもたらされるのです。