経済の先行きは暗いけれど……
新型コロナウイルスの感染が世界中に広がっています。これまでの常識が変わっていくことを実感する日々です。
今まではボーダーレスに人やお金が動き、生産拠点を人件費の安い国・地域に移すことが普通でした。しかし、ウイルスのまん延により国家間の行き来が制限され、私たちは物流の停滞に直面しています。中国から出荷されないマスクはその代表例ですね。
世界中の人々が、等しく多大なリスクと恐怖を抱えることになりました。経済活動も大きく制限され、その期間も全く予想ができない状況はリーマン・ショックと比べるまでもない大打撃です。
こうした陰鬱なニュースばかりを目にすることで悲観的バイアスがかかってしまい、精神的ダメージを受けることもあるとか……。
そこで今回は、少し前向きになれるお話をしようと思います。
ピンチはチャンス。新しく羽ばたく産業が生まれるかも?
今回、お伝えしたいのは「ピンチはチャンスである」ということ。
今の大変な状況に手をこまねいてばかりいず、世の中のニーズをくみ取り、工夫をして異業種へ参入している企業も多くあります。そして新しいアイデアをもって新たな挑戦をしていこうとする人や会社も!今では世界的大企業であるSONYやHONDAも、元は第二次世界大戦後の混乱期に小さな町工場からスタートした会社です。
混沌とした世の中だからこそ、先見の明があると後に大きく羽ばたけるのですね。
しかし、「そんな先見の明なんてない、特別な技術も知恵もない……」という方も多いことでしょう。自分自身にそうした技術がなければ、出資という形で応援し、一緒に成長する手段もあります。
未公開株式への投資としてプライベート・エクイティ・ファンド投資という方法があります。ただし、これは公募ではなく、企業や大口の個人投資家向けの私募であり、一般には投資対象になりにくいです。
一般に売買できる市場としては新興市場があげられます。新興企業は今後の高い成長性を期待できる点がメリット。一方、業績はまだ安定しているとはいえず、平常時においても株価が変動しやすいためリスクも高めです。
新興市場は現在のような経済の先行きが見えない時期にはなかなか選択しにくく、おススメしにくい投資先ですが、長期的な視点で先を見たときに大化けしてくれる可能性は高いかもしれません。
個人投資家が新興企業に投資するには?
こうした株式を発掘することも簡単にはいかないのが事実。新たに株式を発掘する眼に自信のない方は多いと思いますし、投資初心者のリスク許容度からすると厳しく感じられるでしょう。
そうしたときこそ、使い勝手が良いのが投資信託です。具体的には新興市場に投資している投資信託の中に、アクティブ型で成長株投資と呼ばれるタイプがあります。
投資信託は少額からの購入ができ、その成長具合を様子見することもできます。もし、買うタイミングに不安があれば、少しずつ買い付ける積立に組み入れる方法も可能です。少額投資であれば、リスクが大きくなり過ぎる心配もあまりないと考えられます。
投資の世界においてピンチはチャンスと考えましょう。一点投資や全資産投入といったリスクの取り過ぎは平常時以上に禁物ですが、世の中が元に戻ることを期待しつつ小さな種を撒いておくと良いかもしれませんね。