【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 20,704.91  △2,112.98 (3/24)
NASDAQ: 7,417.86  △557.18 (3/24)

1.概況

米国市場は与野党が経済対策で合意するとの観測から急反発となりました。1,130ドル高と大きく上昇して始まったダウ平均は昼過ぎに1,830ドル高余りまで買われたあと一旦上値が伸び悩み1,300ドル高程度まで上げ幅を縮める場面もありましたが、引けにかけて一段高になると引け間際には2,145ドル高まで買われました。結局ダウ平均は2,112ドル高の20,704ドルとなり20,000ドルの大台を回復して取引を終えています。ダウ平均の上げ幅は13日の1,985ドルを上回り過去最大となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も557ポイント高の7,417ポイントとなりました。

2.経済指標等

2月の米新築住宅販売件数は年率換算で前期比4.4%減の76万5000戸となりましたが市場予想を上回りました。また、3月の米製造業PMI速報値も49.2となり景気の拡大と縮小の分かれ目となる50を下回りましたが市場予想を上回りました。しかし、サービス業PMI速報値が39.1と過去最低となったことで総合PMI速報値も40.5となり過去最低水準となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもエネルギーが16%を超える上昇となったほか、資本財・サービスと金融も13%近く上げています。また、素材が11%以上、公益事業と情報技術も10%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)を除く29銘柄が上げました。そのなかでも配当の据え置きを発表したシェブロン(CVX)が23%近く上昇したほか、アメリカン・エキスプレス(AXP)も22%近く上げています。また、政府による支援策が近くまとまるとの期待からボーイング(BA)も21%近く上昇しています。さらにマクドナルド(MCD)が18%余り上げたうえ、ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)とナイキ(NKE)も15%以上上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外では、画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)が投資判断の引き上げを受けて17%余り上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.06%高い0.84%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場の急反発を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の19,000円を回復しそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)