「米ドル/円は小動き」の変化

米ドル/円の値幅は、先週までに101~112円と10円以上に拡大した。ちなみに昨年の値幅は104~112円と8円程度だったので、まだ3ヶ月に過ぎない中で、昨年の年間値幅を上回ったわけだ。

ちなみに、過去3年連続で年間値幅は10円前後の小動きにとどまっていた。これを受けて、「米ドル/円は小動き」が当たり前のようになっていたが、それが大きく変わり始めたといえそうだ。

それにしても、米ドル/円の小動き化は、「構造問題」といった見方も増えていたが、そうではなかったのか、それとも未曽有の「コロナ・パニック」による一時的大相場復活に過ぎないのか。その見極めは、もう少し先になりそうだ。

ちなみに、米ドル/円の年間値幅は、過去には15~20円以上がむしろ普通だった。仮に今年の動きが、そんな過去の「普通」に回帰するなら、それが目一杯米ドル安方向なら90円を大きく割り込む可能性があり、逆に目一杯米ドル高方向なら120円を目指すといった計算になる。