英ポンド/米ドル (1.2580〜1.3210)  3月5日〜3月11日まで

アナリシス:

皆さま、こんにちは! 先週は新型肺炎感染拡大による株安、円高の動きになりましたが、今週に入り反発を見せています。アメリカ大統領選挙の前哨戦でもある民主党の候補者氏名争いで、バイデン氏が7つの州で勝利する見通しとなり、一騎打ちとなっているサンダース氏は2つの州で指名獲得されています。これらのニュースを受けて、昨日はダウもS&P 500も値上がりしました。

また、今週のFOMCでは新型肺炎の経済的影響を受け、パウエル議長が緊急利下げを決定しました。今週再度追加利下げの可能性もあり、この影響で一時ドル売りの動きとなったものの限定的で、米ドル/円は4日間レンジ形成となっています。

米ドル/円、クロス円は先週大幅に下落しましたので、このままダウントレンドが継続するかどうかといったところ。米ドル/円は週足がレンジ下段に位置しているため、反発を見せるのか、今週と来週にかけて重要な見極めのタイミングとなるでしょう。

他方、新型肺炎や米利下げなどが上がる中、英ポンド/米ドルの動きは鈍い状態です。やや下げ基調ではあるものの、先週のユーロ/米ドルは大きくドル売りの動きで上昇しましたが、対ポンドではドル売りの動きは見られず、ややポンド安寄りとなっています。

英国でも3月3日、新型肺炎の感染拡大に備える行動計画を発表しました。

3月2日午前9時(現地時間)の段階で13,525人が同ウイルスの検査を受け、うち40人の感染が確認されています。発表された内容では、流行の規模に応じた段階的な対策が提示されています。英国内で同ウイルスが大流行した場合、ピーク時には労働力の最大5分の1が病休を余儀なくされると予想し、国民に不要不急の外出自粛や在宅勤務を促し、休校や大規模イベントの禁止に踏み切る可能性もあるとしています。

英国のEUとの関税交渉の問題もあり、ややポンド買いの動きに出にくい地合いからドルストレートの中でも英ポンド/米ドルはドル売りに動いていないだけに、新型肺炎の感染拡大が長期化し、収束の目処がつかない状況が続けばポンド買いの動きとなる可能性もありますが、それよりもEUとの交渉に亀裂が入るようなネガティブニュースが飛び込んでき場合は、ポンド売りに傾きやすいため、当面はこの2つのニュースには敏感になっておきたいところです。

向こう1週間の重要指標です。

3月6日(金)
22:30 米・雇用統計

3月9日(月) 
8:50 日・GDP改定値

3月10日(火)
19:00 EUR・GDP確定値

3月11日(水)
18:30 英・GDP
21:30 米・消費者物価指数

それでは、月足チャートです。

【図表1】英ポンド/米ドル(月足)
出所:筆者作成

トレンドレス中段。どちらかというと下げ方向。
続いて、週足チャートです。

【図表2】英ポンド/米ドル(週足)
出所:筆者作成

トレンドレス下段。−2σタッチをして、若干上昇中。

日足チャートです。

【図表3】英ポンド/米ドル(日足)
出所:筆者作成

トレンドレス下段。短期的に見るとダウントレンド。ポイントはMA,ミドルで抑えられて、再度安値まで下げてくるかどうか。

【図表4】英ポンド/米ドル(4時間足)
出所:筆者作成

トレンドレス上段。ここから素直に下げるかどうかの場面。

上記の分析から、エントリーポイントとしては以下のとおりです。

予想レンジ:1.2580〜1.3210

メインストラテジー:

買いをするなら
・1.27450近辺から日足トレンドレス下段+4時間足Wボトムから逆張りエントリー
・1.2860付近を上抜けし、4時間足レベルでこのラインがトレンドレス下段になったら、このラインを基準にエントリー

売りをするなら
・1.2870~1.2890の+2σ付近の4時間足トレンドレス上段で逆張りエントリー
・1.3030~1.3060の日足トレンドレス上段の逆張りエントリー
・1.2745ラインを下にブレイクしたら短期足を使って順張り戻り目からエントリー