東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は206円高の2万3400円と5日ぶりに反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども総じて上昇しました。

前日の米国市場でナスダック総合株価指数が史上最高値を更新したことや昨日大幅安となったこともあり、日経平均は135円高の2万3329円と反発して寄り付きました。10時半前に41円高まで上げ幅を縮めたもののその後堅調に推移した日経平均は、165円高の2万3359円で前場を終えました。後場に入ってからもじりじりと上げ幅を広げた日経平均は、13時半前に274円高まで上昇して高値をつけるとやや上げ幅を縮めて結局206円高の2万3400円で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆1108億円でした。

東証33業種は精密機器やゴム製品、海運業などの18業種が上昇した一方で、鉄鋼や銀行業、ガラス土石製品などの15業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が1.6%上昇したほか、東京エレクトロン(8035)や任天堂(7974)、ソニー(6758)、ファーストリテイリング(9983)、SUMCO(3436)、村田製作所(6981)が上昇しました。一方でトヨタ自動車(7203)や三井住友フィナンシャルグループ(8316)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)は下落しました。

材料が出たところでは、化学薬品メーカーの有機合成薬品工業(4531)が31%上昇してストップ高のまま取引を終えました。同社が製造する抗ウイルス点眼薬の原薬について新型肺炎への効用を期待した思惑買いが入ったようです。また、ウェブ会議システムを手掛けるブイキューブ(3681)が9.1%上昇しました。新型肺炎への警戒感から株主総会の開催が危ぶまれている企業に向けて、株主総会をインターネットによりライブ中継する新サービスを提供開始したことを好感した買いが入りました。一方でミニストップ(9946)は18日に発表した2020年2月期通期の純利益見通しが従来の黒字予想から一転して大幅な赤字予想となったことが嫌気されて3.6%下落しています。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は、前日の大幅下落を受けた買戻しの動きが優勢となりました。前日の米国市場でナスダック総合株価指数が史上最高値を更新したことや、ドル円が110円を挟んで推移するなど円安が進行していることも追い風となったようです。新型肺炎を巡り一進一退の展開が続いている日経平均が明日以降も上昇を続けられるかが注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)