【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 29423.31  ▼128.11 (2/13)
NASDAQ: 9711.97  ▼13.99 (2/13)

1.概況

米国市場は認定基準の変更により中国で新型肺炎の感染者数が急増したと伝わったことから反落しました。115ドル安でスタートしたダウ平均はまもなくして205ドル安まで売られましたが、その後はじりじりと下げ幅を縮める展開となり16ドル安まで持ち直す場面もありました。しかし、引けにかけて下げ幅を広げると結局128ドル安の29,423ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も13ポイント安の9,711ポイントとなり4日ぶりに反落となりました。

2.経済指標等

1月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.5%上昇し市場予想を上回りました。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数も前年同月比2.3%上昇し市場予想を上回っています。また、先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比2000件増の20万5000件となりましたが市場予想ほど悪化しませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち資本財・サービスやヘルスケア、エネルギーなどの7業種が下げました。一方で公益事業や生活必需品などの4業種が上げ、公益事業は1%高となっています。

4.個別銘柄動向

決算が市場予想を上回る増収増益となり目標株価の引き上げが相次いだことから半導体製造装置大手のアプライドマテリアルズ(AMAT)が3%余り上げ上場来高値を更新しました。また、公募増資で20億ドルを調達すると発表した電気自動車のテスラ(TSLA)が増資による財務改善を評価した買いで5%近く上げています。一方で売上高の減少見通しを示したネットワーク機器大手のシスコシステムズ(CSCO)が5%を超える下げとなり、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。食品大手のクラフト・ハインツ(KHC)も決算で売上高が市場予想を下回ったことなどで7%を上回る下げとなっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い1.61%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)