【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 29551.42 △275.08 (2/12)
NASDAQ: 9725.96 △87.02 (2/12)
1.概況
米国市場は新型肺炎の拡大の勢いが落ち着きつつあるとの見方から上昇し、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。130ドル高でスタートしたダウ平均は260ドル高程度まで上げ幅を広げたあと一旦上値が伸び悩みましたが、その後も堅調に推移すると引けにかけて一段高となり引け間際には292ドル高まで買われる場面もありました。結局ダウ平均は275ドル高の29,551ドルとなり6日に付けた史上最高値を更新して取引を終えています。
また、S&P500株価指数が21ポイント高の3,379ポイントとなり前日に続いて史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も87ポイント高の9,725ポイントとなりこちらも連日で史上最高値を付けています。
2.経済指標等
1月の米財政収支の赤字額は325億9300万ドルとなりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品を除く10業種が上げました。そのなかでもエネルギーと情報技術が1%以上上昇したほか、一般消費財・サービスと資本財・サービス、コミュニケーション・サービスも1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
民主党のニューハンプシャー州予備選の結果を受けてリベラル派の候補が掲げる国民皆保険が実現する可能性が低下したとの見方から医療保険大手のユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が4%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。同業のヒューマナ(HUM)も4%を上回る上昇となっています。
また、半導体大手のマイクロン・テクノロジー(MU)が投資判断の引き上げを受けて3%以上上げたほか、画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)も目標株価の引き上げを受けて2%近く上げています。さらに後発薬のテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ(TEVA)が決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで9%余り上げています。
一方で既存店売上高が減収となり目標株価の引き下げが相次いだことで家庭用品小売りのベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)が急落し20%余り下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い1.63%となりました。ドル円は円安に振れ110円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の24,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)